...清澄なものは軽いために浮び上がって天となった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...清澄な感じのする香り高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところのものである...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...清澄なる液体のなかに蠢くこの奇妙な人体の一部を凝視している...
海野十三 「生きている腸」
...そこには清澄な水が湛(たた)えられてあった...
海野十三 「火葬国風景」
...しかし湖面のようにわたしの清澄な心はさざなみは立つがみだされはしない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ただ熱湯の恐るべきことを感じて湯の清澄なことを感じなかったのか...
高浜虚子 「別府温泉」
...清澄なお湯にひたりながら...
太宰治 「母」
...清澄な瞳の奥に深い悲しみを宿したようなところが...
豊島与志雄 「立札」
...明確単純清澄な表面であるように彼の目には見えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...全山の清澄な空気と無限の寂(しず)けさへ向って喚びかける...
中井正一 「うつす」
...これは全く冬期清澄なる空のお蔭で...
成澤玲川 「ラヂオ閑話」
...眼も眩むばかりの美しい幻想や清澄な雰囲気が微笑みかけてくるのは...
原民喜 「死について」
...清澄な空の高さを仰いでは...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...空気の清澄なために...
正宗白鳥 「登山趣味」
...源氏のような天才が清澄な心境に達した時に写生した風景画は何者の追随をも許さない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あまりに人生を考えた末に悟ってしまった清澄な心境というものかもしれぬが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...シロンの古城を取り包んだ清澄な湖面は...
横光利一 「欧洲紀行」
...およそこうした清澄な白日の下(もと)では...
吉川英治 「宮本武蔵」
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