...そして其の偏狹と淺薄との爲めに彼等の趣味がます/\貧弱空疎に流れ行くのである...
會津八一 「趣味の修養」
...料理屑(くず)流れ行くあり船料理六月二十四日 丸之内倶楽部俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...打たるる者と打つ者と叫喚怒號紛として兩軍亂れ鬪ひて血は戰場を流れ行く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...――病人ができましてね」「御病人? どなたで?」「浪子です」おりからベルの鳴りて人は潮(うしお)のごとく改札口へ流れ行くに...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...濁浪渦まいて流れ行くのが月下に見える...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...水の流れ行くのをながめていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ちりぢりに流れ行く手は...
直木三十五 「南国太平記」
...流れ行くのみ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...○江戸時代の随筆旧記の類を見るに時世の奢侈(しゃし)に流れ行くを慨嘆せざるものなし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...今しも中流を流れ行く一軒の破家(あばらや)の屋根のあたりであるらしく見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...月の様に流れ行く...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...月そそぐいずの夜揺れ揺れて流れ行く光りの中に音もなく一人もだし立てば萌え出でし思いのかいわれ葉瑞木となりて空に冲る...
宮本百合子 「秋の夜」
...深い紺碧をたたえてとうとうとはて知らず流れ行く其の潮は...
宮本百合子 「大いなるもの」
...流水の源より出でて次第に地勢の卑き方へ流れ行くが如く...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
......
横瀬夜雨 「花守」
...牛車や車輌の列になって流れ行くのを見ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...我々は不断に流れ行く自己の生命を結晶せしめ...
和辻哲郎 「創作の心理について」
...留まることなく流れ行く形を追った...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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