...ちょっと得体(えたい)の知れないこの美しい婦人の素性(すじょう)を探ろうとするように注意深い目をやった...
有島武郎 「或る女」
...左右上下の天井を懐中電灯で照らし注意深い観察をしては...
海野十三 「流線間諜」
...彼はまた耳から異物を取り除く注意深い方法を与えている...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...注意深い慮(おもんぱか)りをもってその犠牲者を選び...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...かれは曾て一度だつて注意深い眼を向けたことはなかつた...
田山録弥 「赤い鳥居」
...そして非常に注意深い読者を要求いたしますから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...注意深い読者は、証券となって現われる新資本が、騰貴下落の機構により、その収入に比例した価格で貯蓄と交換せられるときに、取引所の市場において現われる現象は、まさしく右に説いてきたようなものであることを認めるであろう...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...注意深い視線にはすぐに分りました...
豊島与志雄 「土地に還る」
...平素は注意深い彼だが...
豊島与志雄 「慾」
...彼はただながめるというよりもむしろ研究するといったふうな注意深い目付きで庭をながめた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...注意深い眼を注ぐことはその職責であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...この糸玉がきわめて注意深い観察者であり...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...注意深い妹は二度だけ椅子が窓ぎわにあるのに気づいたにちがいなかったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...注意深い跫音を後ろに聞いて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...わかったかね」「ええ」「おまえはりこうで注意深い子だ...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...何事にも注意深い性質の末造は...
森鴎外 「雁」
...慎重な・注意深い・緻密な・詮索家...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...注意深い修正が施された...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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