...ばあ!」女は店の前を歩き歩き...
芥川龍之介 「あばばばば」
...轍(わだち)の跡のめいりこんだ小石川(こいしかわ)の往来を歩き歩き...
有島武郎 「或る女」
...葉子は歩き歩きそれを引き出して手携(てさ)げにしまいかえた...
有島武郎 「或る女」
...与右衛門は歩き歩き途(みち)の前後に注意していた...
田中貢太郎 「累物語」
...そいから太左衛門橋筋を北の方い歩き歩き話しましてん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...歩き歩き振向いていった...
直木三十五 「南国太平記」
...でないと飯に遅れてしまうから」老人は歩き歩き...
橋本五郎 「地図にない街」
...それから歩き歩きこんどのdition でいろいろ苦心した點などをいかにも快心らしく話し出された...
堀辰雄 「「青猫」について」
...殘雪の間を拾つて歩き歩き...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...そんな雪のうえを択んで歩き歩き...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...……僕はそんな考えに耽(ふけ)りながら歩き歩き...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...その間に奴らも、今夜の仕事をすまして、後から追いついてくるにちげえねえ」「では、歩き歩き、通ったしるしを残して行きましょう」と、甘洪は、廟(びょう)の壁に何か書き残したが、半里も歩くとまた、道ばたの木の枝に、黄色の巾(きれ)を結びつけて行く――大方(だいほう)の馬元義(ばげんぎ)は、悠々と、驢(ろ)に乗って先へ進んで行くのであった...
吉川英治 「三国志」
...大蔵は歩き歩き話し出した...
吉川英治 「私本太平記」
...わかってますよ」「わかっていたら、弁当などは、歩き歩き食え、七月十五日が一日遅れても、蔡(さい)大臣のお誕生祝いには間に合わなくなる...
吉川英治 「新・水滸伝」
...垂れ流しに歩き歩きさせたがいいじゃねえか」「囚人(めしゅうど)じゃねえッてばさ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...悪たいを並べたことなどを――歩き歩き話しつづけていたが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...程なく土ぼこりの立つ道を歩き歩き喰べて行った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...真白に濡れながら上下七里の峠道を歩き歩き詠んだ歌二三首をかきつけてこの短い紀行文を終る...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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