...二度ばかりあの楼(うち)へつれて来てもらったことがあったよ...
徳田秋声 「爛」
...配置につかんと、艦内に行きかう人の影織るがごとく、檣楼に上る者、機関室に下る者、水雷室に行く者、治療室に入る者、右舷(うげん)に行き、左舷に行き、艦尾に行き、艦橋に上り、縦横に動ける局部の作用たちまち成るを告げて、戦闘の準備は時を移さず整いぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...木母寺の植半は旅宿をかねたる酒楼にてその頃は芸者を連れし泊込みの客多かりしが二...
永井荷風 「桑中喜語」
...堂ビル前の中華楼てので夜食して...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...有楽座の金語楼劇団を見て...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...AとBを引き伴れて自動車を駆つて町の青楼へおしあがつた...
牧野信一 「雪景色」
...余の始めて不折君と相見しは明治二十七年三月頃の事にしてその場所は神田淡路町小日本新聞社の楼上(ろうじょう)にてありき...
正岡子規 「墨汁一滴」
...茗渓楼(めいけいろう)は割烹店の最流行せる者...
正岡子規 「四百年後の東京」
...「八月十三日雨、飲湯島某楼、分韻得麻」の七律がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ある時裔一と一しょに晴雪楼詩鈔を読んでいると...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...これは珍らしい、遠目の利く男ですから、高い望楼の上で、方々(ほうぼう)を見廻させて置きました...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...駅の楼上にある大和ホテルへ泊つた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...望楼の三面に向って立っていた三名の螺手(らしゅ)も...
吉川英治 「上杉謙信」
...和洋折衷(せっちゅう)の青楼(おちゃや)とも住宅ともつかないものがあって...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...城門の鉄扉(てっぴ)が閉まる時刻は、大陸の西(さいがい)にまっ赤な太陽が沈みかける頃で、望楼の役人が、六つの鼓(こ)を叩くのが合図だった...
吉川英治 「三国志」
...望楼から兵機をながめていた張任は...
吉川英治 「三国志」
...望楼にいた兵が、「見えるっ、見えるっ...
吉川英治 「新書太閤記」
...楼台(ろうだい)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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