...――殊に地獄変の屏風を描いた時には...
芥川龍之介 「地獄変」
...屏風の前に坐りこんで縮図帖を拡げてうつさせていただくのである...
上村松園 「屏風祭」
...堀田伯爵のために描いた『徒然草』の貼交(はりま)ぜ屏風(びょうぶ)一双は椿岳晩年の作として傑作の中に数うべきものであって...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...金屏風(きんびやうぶ)であらうと一向厭(いと)はないが...
薄田泣菫 「茶話」
...席がきまると直ぐに自分の鼻先へ屏風(びょうぶ)を立ててしまうのである...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...これに反してその隣にあった桜の写生屏風などは第一印象も第二第三の印象も自分には何も残らない...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...未来の理想的貴族を作るを任とす可きのみと乃ち公は真に皇室の藩屏たる可き貴族を作らむが為に...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...霧の固まりが屏風の背後で...
直木三十五 「南国太平記」
...起きようかな」屏風の中で...
中里介山 「大菩薩峠」
...身に引比べて何かしらこの六枚屏風の余白に一つ書いてやりたい気になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...脚下は文字通りの屏風の如き壁立千仭...
中島敦 「名人傳」
...しかもそのコップは上部の壁の一部が開いて屏風(びょうぶ)のような形になっていて...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...抱一(ほういつ)の屏風(びょうぶ)を買ったと云う話をした...
夏目漱石 「門」
...屏風一杯に柿の実などを描く人の...
柳田国男 「雪国の春」
...それを貼り交ぜにした小屏風でも作ろうかと思つたようなこともあつたが...
吉井勇 「逢状」
...小文治(こぶんじ)の馬も屏風(びょうぶ)だおれにぶったおれた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...金屏風(きんびょうぶ)をすえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...屏風の陰から、二人のお尻が突き出ているし、瀬左衛門が毛脛(けずね)を出して足拍子を踏むのも可笑しい...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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