...木の芽の煙(けぶ)った雑木林(ぞうきばやし)があった...
芥川龍之介 「百合」
...夜間出でて草木の芽などを食す...
海野十三 「獏鸚」
...大寺を包みてわめく木の芽かな菊根分(きくねわけ)剣気つつみて背丸し大正二年二月二十六日 半美庵偶会...
高浜虚子 「五百句」
...物に依(よ)っては山葵(わさび)の代りに青紫蘇(あおじそ)や木の芽や山椒(さんしょう)の佃煮(つくだに)などを飯の間へ挟(はさ)んで出した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...酒もにがくなつた病んで寝てゐる家鴨さわがしい宿・忘れようとするその顔の泣いてゐる(夢)・どうでもよい木の芽を分けのぼる・さみしさ...
種田山頭火 「行乞記」
...・こゝからがうちの山といふ木の芽石に蝶が...
種田山頭火 「其中日記」
......
種田山頭火 「其中日記」
...・藪かげ藪蘭の咲いて春風・空へ積みあげる曇り・雨が風となり風のながるゝを・水音ちかくとほく晴れてくる木の芽・みんな咲いてゐる葱もたんぽぽも・なんでもかんでも拾うてあるく蛙なく(鮮人屑ひろひ)・もう葉ざくらとなり機関車のけむり・うどん一杯...
種田山頭火 「其中日記」
...――浅間をまへに落葉松林に寝ころんで高い空を観てゐると、しみ/″\旅、春、人の心、俳句、友の情、……を感じる、木の芽、もろ/\の花、水音、小鳥の歌、……何もかもみんなありがたい...
種田山頭火 「旅日記」
...咲かない馬酔木の芽のうつくしさ平山から瀬尻へ...
種田山頭火 「旅日記」
...シヤガが咲きだした、仏前に供へる、木の芽、草の芽...
種田山頭火 「道中記」
...木の芽草の実のある季節でもないのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...かの「たらの木の芽」の話でありますが...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...木の芽峠の雪に阻まれて...
横瀬夜雨 「天狗塚」
...竹の子の木の芽(め)あえ...
吉川英治 「江戸三国志」
...木の芽や草もある」それを思うと正成は胸が痛む...
吉川英治 「私本太平記」
...また今年も、雪が解けて、春がきて、木の芽が吹いた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...とりどりの木の芽が萌え...
若山牧水 「樹木とその葉」
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