...活溌に暴れる方であつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...そして鼠(ねずみ)の暴れる台所の方を避けて...
徳田秋声 「黴」
...もっと天まではねい」牡山羊が暴れるたびに...
中村地平 「南方郵信」
...ぞんぶんに暴れると...
久生十蘭 「キャラコさん」
...湯タンポをお腹んところへあてて! 車ん中であまり暴れると...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...おそらく今日も明日も暴れるでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...けれども父親の飮めばきつと暴れるといふ惡い癖に子供の時からこりごりさせられ...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...私のようにあなたも不運その口もとには人知れぬ無念さがたたえられじっと耐えた涙はひとみの輝きを消し動悸する胸は痛傷を潜ませてひみつ口をつぐんで苦痛に耐えつつも秘密は私たちの悩める心の底に憩うたとえ心の中で暴れるとも揺ぎだすとも口はいつも閉めてあるウィスキーを一日一本くらいお飲みになるので心配なのだけれども...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...「薬を与えてあるが暴れるかもしれない...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...暴れることにも泣くことにも疲れ...
山本周五郎 「菊千代抄」
...酔っぱらって暴れるなんてことはなくなったようだわ」問いかけたかみさんは業をにやし...
山本周五郎 「季節のない街」
...暴れるのを乳母に押えさせて...
山本周五郎 「桑の木物語」
...大あばれに暴れるんだぞ...
夢野久作 「近世快人伝」
...右往左往して揺れ暴れる稲の穂波...
横光利一 「夜の靴」
...どどどど――と悽(すさま)じく暴れる音が起った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...暴れるんだな」「暴れるったって...
吉川英治 「親鸞」
...嬰児(あかご)の武蔵が、(あぶない、あぶない)と、母にその危険を教えようとして、ふところで頻りにもがくのであったが、母はだんだん深い淵へ入って行き、暴れる児を、痛いほどひしと抱きしめて、濡れている頬をぺたりと児の頬へつけて、(――たけぞう、たけぞう、お前はお父さんの子? お母さんの子?)すると、岸のほうで、父の無二斎の怒る声がした...
吉川英治 「宮本武蔵」
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