...現存しているのは断片的な部分々々に過ぎないけれども...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...断片的な通俗科学的読み物は排斥すべきものだというような事を新聞紙上で論じた人が近ごろあったようであるが...
寺田寅彦 「自由画稿」
...問いは人間の生活に於て比較的に断片的な即興的な態度の...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...吾々が断片的な思考に於て...
戸坂潤 「科学方法論」
...そうした云わば任意の断片的な実在部分に照応する反映が単に所謂知識(Wissen)と呼ばれるものだ...
戸坂潤 「科学論」
...だがこうした断片的な資料は...
戸坂潤 「技術の哲学」
...単に断片的な「操作」にしか過ぎないと云おうと思って...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...その断片的な消息を...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...なんの面白みもない断片的な会話の文句ばかりだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...取り止めもない断片的なもののようでもありましたし...
豊島与志雄 「渡舟場」
...断片的な多くの幻影を見ました...
豊島与志雄 「碑文」
...萠芽的な断片的なものに今は過ぎないが...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...断片的な割に鮮明(あざやか)に彼の心に映るものばかりであった...
夏目漱石 「道草」
...その人物に就いての断片的な印象風のことを主に誌して見ようと考へ直した...
牧野信一 「彼に就いての挿話」
...私は主として虚栄心のためあるいはパンのために書かれた一夜仕込の断片的な思想を受け容れた...
三木清 「語られざる哲学」
...無意味なもしくは断片的な色彩音響...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...断片的な論賛(ろんさん)逸事などを誌しているが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...断片的な文句は直ちに具象的な中心を得て...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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