...固より「己れ」を捨てることはそれ自身に於いて朗かな喜びである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...命を捨てることは...
高神覚昇 「般若心経講義」
...合戦の場(にわ)に千騎萬騎の中へ斬り入り一命を捨てるのもこんなではないかと思いながら...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...二階から捨てる白粉(おしろい)や歯磨(はみがき)の水の痕(あと)ばかりか...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...――捨てるのも、もったいないし...
永井隆 「この子を残して」
...驚いて逃げる時にピオウと細い聲で鳴き捨てるのである...
長塚節 「鉛筆日抄」
...又その神によつて与へられた身の生を神ならぬものの為めに空しく抛げ捨てるやうな愚かな不敬な事をせずに...
長與善郎 「青銅の基督」
...羽織を脱ぎ捨てるが早いか...
夏目漱石 「明暗」
......
野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
...十数年という永いあいだいとなんで来た技術をむざむざ捨てるにしのびなかった...
細井和喜蔵 「モルモット」
...*灰色の町は三日だけ憂鬱をかなぐり捨てる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...それを便所に捨てるのは勿體ないといつて...
水野仙子 「四十餘日」
...けれども猫を捨てる海岸の場面...
宮本百合子 「映画の恋愛」
...捨てる積りだったと見えて幾つにも幾つにも千切って順も何もなく重ねてあったんで...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...何事でも困るとその場を捨てる彼の持病を出して...
横光利一 「上海」
...預けておくぞ」云い捨てると...
吉川英治 「新書太閤記」
...容易に古きを捨てることはできぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...もとより、この人とお千絵様とは、切る、捨てる、ことのならない仲なのである...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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