...ココアの一杯に於るが如く凝結するので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...蒸気が冷えて再び凝結するとこのピストンは外からの大気の圧力でまた下って来るのです...
石原純 「ジェームズ・ワット」
...その中に含める水蒸気がその体に触れて凝結する故である...
井上円了 「おばけの正体」
...あたかも水差しの外面に水蒸気の凝結すると同様の現象を生ずるのであると答えておいた...
井上円了 「おばけの正体」
...アワヤ心臓の血が一時に凝結するような気がして...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...霧の凝結する核となる塵埃中にはいろいろ香や臭のあるものもあってこれが鼻感を刺戟する場合があるのでそう云ったものではあるまいか...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...あたかも鉱石が作らるるように一つに凝結する...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...水蒸気はその水面から蒸発して自然の対流で上方へ昇って銅板の面に凝結するのである...
中谷宇吉郎 「雪を作る話」
...一つの姿勢に凝結する図が浮ぶ...
原民喜 「火の子供」
...(二十五年もの嘘……)凝結する思いである...
火野葦平 「花と龍」
...その自己に凝結する力は製作の態度から日常生活の諸相へまで滲み透っていた...
宮本百合子 「あられ笹」
...梅の皮には膠質多きもの故梅を皮ともにながく煮れば自ら凝結する性あり...
村井弦斎 「食道楽」
...そこで鶏卵は何故にスープや珈琲(こーひー)のアクを取るやというのは」中川「玉子の蛋白質は熱に逢うと凝結(ぎょうけつ)するから流動物と混ぜて熱を加えると流動物中の固形物や汚塵(おじん)を引包んで凝結する...
村井弦斎 「食道楽」
...あるいは外の酸類に逢(あっ)て凝結するから胃と腸とがその凝固(かたまり)を釈(と)いて消化させるまでに何ほどの手数をかけるか知れない...
村井弦斎 「食道楽」
...其れが端から凝結する...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...それが蒸発して地面に白く凝結するのである...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...そして一刻ごとに彼等の間の沈默が一層凝結するやうに思はれた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...しかし何といっても満身をめぐる血しおが氷のように凝結する感じに蔽(おお)われたことは否めない...
吉川英治 「新書太閤記」
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