...衛兵と折から又そこへ下りてきたパイ軍曹とが...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...折から霧が濃くなり今にもひどい降りになりそうなので...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...折からの鐘声もありがたかつた...
種田山頭火 「旅日記」
...折から来合わして居たT君が...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...折から一段と脊の高い瘠せた茎の頂から...
中沢臨川 「愛は、力は土より」
...狂言も折から面白き新物(しんもの)の...
樋口一葉 「大つごもり」
...折から風を交へた沛雨にありかも見えぬ森林の雄叫びが韋駄天と化して縦横無尽に荒れ狂つてゐた...
牧野信一 「好色夢」
...さつきも申した通り孤独癖の傾向が益々助長してゐた折からで...
牧野信一 「早春のひところ」
...折から、友人が、日本詩歌のリズムを心理学的な実験によって研究した本を差入れてくれた...
宮本百合子 「芸術が必要とする科学」
...折からアグネスをよんでいて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二の大将ほど目立ちなさらなかッた」折から草木を烈しく揺(ゆ)ッて野分の風が吹いて来た...
山田美妙 「武蔵野」
...折からの日光を受けて金色(こんじき)に染まりぬ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...折から露地の表の方では...
吉川英治 「江戸三国志」
...あの折から日本の空を去っているのじゃ...
吉川英治 「大谷刑部」
...折からまた、夏侯惇(かこうじゅん)その他、曹操幕下の勇将が六人もここへ集まった...
吉川英治 「三国志」
...唐船(からふね)蛮船(ばんせん)の入津(にゅうしん)も絶えない折から...
吉川英治 「新書太閤記」
...折からこの小次郎という人物をわが家へ迎える機縁をひろって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...落葉しはてたその方角の遙かの溪間には折から朗かな秋の夕日がさしてゐた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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