...彼奴は憎々しいほくそ笑みを今ごろどこかで漏(も)らしているのだろう...
有島武郎 「星座」
...餘りに憎々しいやりやうぢやないか...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...さも憎々しい顏を向けて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...憎々しいほどに怒罵の聲をかけた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あいかわらず憎々しいことばかりです...
海野十三 「怪塔王」
...儂も何を好んで市長を苛めましょう」動坂三郎は憎々しいまでに落ついている...
海野十三 「深夜の市長」
...憎々しいくらいの容赦なき箇所の在ることは...
太宰治 「女の決闘」
...見るから憎々しい尊大さで光つた...
南部修太郎 「猫又先生」
...もう五回から撞き続けている憎々しい眉間(みけん)に大きな黒子(ほくろ)のあるもじりの男と...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...そんなに憎々しいことを云はないでも...
平出修 「夜烏」
...憎々しいほど太かったのも...
古川緑波 「うどんのお化け」
...更に憎々しいしやがれ声で...
牧野信一 「肉桂樹」
...前記の我が憎々しい友の言葉を借りて言うならば「小豚どもよ...
三好十郎 「恐怖の季節」
...いきなり首を突き出して隣りの小父さんの方を睨みつけたと言うのです――後で昇さんから聞きましたすると隣りの小父さんも気がついてその日は鍬こそ振りかぶらないけれど内の父の睨む目つきがあまりに憎々しいので小父さんの方でも次第に喰いつきそうな目でにらむそのまま二三十分も両方で突っ立っていた末に昇さんのお母さんがこちらに向っておじぎをしてから...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...憎々しい目になつてしまひます...
森林太郎 「高瀬舟」
...何ともいえず憎々しい冷笑を浮かめながら...
夢野久作 「鉄鎚」
...この世限りの憎々しい表情を作って自分の顔の鼻の先に近づけた...
夢野久作 「冗談に殺す」
...如何にも憎々しい...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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