...その恋しい土地へも...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...俺はクララが恋しいのだ...
高見順 「いやな感じ」
...胸が焼けるほど恋しい...
太宰治 「女生徒」
...滅多に恋人なんかの手にかかるもんじゃありません」「何故ですの? 恋しい人が傍(そば)についていてくれたら...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...今まで恋しい/\と思っていた人も恋しくなくなり...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...それでも生みの親が恋しいと思うなら...
徳田秋声 「あらくれ」
...然し、お身は、恋しい...
直木三十五 「南国太平記」
...新開田今朝も 鶉が新開田で啼いた鶉恋しい畑の鶉可愛男の新開田で啼いた...
野口雨情 「沙上の夢」
...お前さんもお母さんが恋しいのだねえ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...恋しい人に別れた後のやうな...
牧野信一 「ペルリ行」
...女だてらに、綽名(あだな)の一つも持ったものが、娘っ子じゃあるまいし、舞台の上の男に惚れて、追っかけまわす――身性(みしょう)を知って、嫌(きら)いに嫌っていると知りながら、あきらめず、相手の秘密を知っているをネタに、おどしにかけさえする――浅間しいとも、あつかましいとも、お話にもなりゃあしません――だけど、恋しいの、好きだの、と口に出してしまったからには、いうことを肯(き)いてくれればよし、さもなくば、一緒に地獄へ引き落してやらなければ、辛抱が出来ないのが、あたしの生れつきなのだから、あの人にも、まあ、何もかも因果(いんが)だと、あきらめて貰う外はありませんよ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...源氏は心の中でただ一人の恋しい方のことを思い続けていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恋しい人の一族が源氏の排斥を企てたのであることを思って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...明石の君はきまり悪さに恋しい人をのぞくことができなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恋しい悲しいとひたひたと迫って言うことはないが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しだいに彼女に男というものがこうも恋しいものであるかに...
室生犀星 「花桐」
...恋しい、恋しいと思う念が、内攻するように奥深く潜んで、あいつ楽な身の上になって、親の事を忘れたのではあるまいかと云う疑(うたがい)が頭を擡(もた)げて来る...
森鴎外 「雁」
...……おれはただ一輪の桔梗が恋しい...
吉川英治 「平の将門」
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