...父は自分が一種の怠け者で...
有島武郎 「星座」
...不幸なことにローマの浴場とギリシャの体育館はそのうちに怠け者と好色者のいる所になった...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...怠け者の小野道風が立っていようと...
薄田泣菫 「初蛙」
...「――曇つてゐるな、雪空だ、これでは日光消毒にならんかね」と、独り言を云つて、「――どら、出かけようぢやないか、……おい、天下の怠け者、起き給へ」彼は私の蒲団を剥ぎとつた...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...食糧を貯蔵しなかった怠け者の蟋蟀が木枯しの夜に死んで行くというのが大団円であったが...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...絵かきは酒飲みで怠け者で貧乏するから...
永井隆 「この子を残して」
...怠け者や悪戯つ児の手をその定規で打ち草臥(くたび)れてしまふ有様だつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...怠(なま)け者! 怠け者!」一寸言葉を切つてまた彼は云ひ足した...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...一体兄さんは横着で怠け者なのよ...
牧野信一 「爪」
...彼は大変な怠け者で何をするのも厭がつた...
牧野信一 「吾家の随筆」
...金ばかりつかう怠け者になられては...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...台所の隅には怠け者の...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...杢助は怠け者のまま育っていった...
山本周五郎 「似而非物語」
...「もうこいつも古いからな」六ちゃんは怠け者の整備係に譲歩して呟く...
山本周五郎 「季節のない街」
...もっとずっとひどい怠け者であった...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...親も女房もないせいか、あいつの伯母思いは、誰でも知っておりますんで」「まあいい、怠け者には、藩としても、それだけの労しか認めないまでのことだ」慎吾は、七之助のいい評判をここで引き出そうとは思わない...
吉川英治 「銀河まつり」
...怠け者で飲んだくれな紋日の虎は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...よい怠け者になりはせぬか」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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