...忽然(こつねん)と禍(わざはひ)福(ふく)に轉ずべく闇(やみ)は終らむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...アルルカンは粗忽者の尻をいやといふほど蹴飛すと...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「胡弓」
...某の大臣が名状すべからざる侮辱を某の貴夫人に加えたという奇怪な風説が忽ち帝都を騒がした...
内田魯庵 「四十年前」
...両方ともに実際に於ては忽ちにして亡び失せ...
丘浅次郎 「人類の将来」
...忽ち捕はれて罪人とならんも計り難し...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
... 195イデー連峯はせ下り忽ち到るイーリオン...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...忽ちそこには把握の仕方の相違が這入って来る...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...政府は忽ち茲に適當なる統率者を失ひ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...忽ち崩れかかった倉庫の立並ぶ空地の一隅に...
永井荷風 「放水路」
...と忽(たちま)ちに合点(がてん)を致すのでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに味をしめて忽(たちま)ちにこの猫は余になずいてしまって...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...朝から虫の居どころがわるかった旦那は忽ち爺さんを呼びつけた...
中村地平 「南方郵信」
...と不意に――それも誰か一人だけにさう見えたのなら、なんでもないのぢやが、正しく一同に――仔羊が頭をもたげ、その淫蕩(みだら)がましい眼(まなこ)が生き返つて爛々と輝やき出したかと思ふと、忽ちのあひだに、黒いごはごはした口髭が現はれて、一坐の連中の方へ向けてそれが意味ありげにもぐもぐと動き出したといふのぢや...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...忽ち厨(くりや)の方(かた)に人の罵り噪(さわ)ぐ声が聞えた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...結果ばかりとりあげて私だけが粗忽だというのでは片手落ちだと思うんです...
山本周五郎 「思い違い物語」
...忽ち物狂わしい渦巻に巻き襲われるからである...
横光利一 「微笑」
...すでに、ここまでの間に、先生(せんじょう)金右衛門はあのとおりな始末で、駒木野番所から江戸表へ差立ててあるので、幸先もよいし、甲府は二人に地の利をしめていると思える上に、万一の時には、いつでも柳沢家の手を借りうる事になったので、二人はここ数日を逸すべからざる機会と見て、忽ち、城下の巷(ちまた)へ姿をかくしました...
吉川英治 「江戸三国志」
...すると忽然(こつぜん)として...
吉川英治 「三国志」
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