...僕の手足が這うとる音がした...
岩野泡鳴 「戦話」
...這う様に走って行く...
江戸川乱歩 「恐怖王」
......
榎南謙一 「無念女工」
...地を這う影もさむざむとしてきた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...地に這う杜松(ジューニパー)は実の多い花環で地面をおおう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...脚下に延びはびこった夏草の中をがさがさと這う音もした...
田中貢太郎 「立山の亡者宿」
...野猪は蛙を呑んでむこうのほうへ這うて往こうとしている蛇を一口にぺろりと呑んでしまった...
田中貢太郎 「山の怪」
...・秋風の腹たててゐるかまきりで(再録)・かまきりよいつ秋のいろがはりした・糸瓜ゆつたりと朝のしづくしてゐる・重荷を負うて盲目である・家いつぱいの朝日がうらの藪までも・風に眼ざめてよりそふ犬の表情で・這うてきたのはこうろぎでぢつとしてゐる九月廿三日朝寒夜寒...
種田山頭火 「其中日記」
...這う...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...ビリビリ虫が這うように動きます...
野村胡堂 「古城の真昼」
...這うようにして堺橋の方へ行くと...
久生十蘭 「魔都」
...這うようにして二階の自分の部屋へ帰って来たが...
久生十蘭 「魔都」
...そこへ殆ど這うようにして近づいた女房が...
三好十郎 「斬られの仙太」
...或いは病氣をして地上をのろのろと這うてゐる奴であつた...
室生犀星 「はるあはれ」
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室生犀星 「星より來れる者」
...地を這う雲かのような甲軍二万七千余の兵は...
吉川英治 「新書太閤記」
...蝉脱(せんだつ)一夕餉(ゆうげ)の煙が露草に這う...
吉川英治 「親鸞」
...無数の蟇(がま)が這うようにうごいて来る人影があった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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