...「忌々しい、とそこで大弓の株を売って、今度は安東村の空地を安く借りて、馬場を拵(こさ)えて、貸馬を行(や)ったんですな...
泉鏡花 「婦系図」
...何だか自分が求めて得た罰(ばち)でゞもあるやうに忌々しい...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...何だか自分ばかりが淋しいやうで忌々しい...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...それもみんなあの忌々しいハドソンのせいだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...何とも云えない忌々しいような嬉しいような...
豊島与志雄 「神棚」
...何か忌々しいものが...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...「チエツ忌々しい野郎だ」金六は突飛ばすやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...忌々しいつたらない! そこでおれはこの馬鹿げた犬の手紙をずたずたに引き裂いてしまつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...この忌々しい豚め...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この忌々しい独逸人めは吠えやあがるんだ! 今こそおれは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...その忌々しい長上衣(スヰートカ)の由来を聞かせてくれねえんだよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...そしてその悪魔はな――あん畜生のことなど思ひ出すのも忌々しいけれど……その自分の棲家で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...あてられちゃったわけだな」「こういう時にゃ刑事というしょうばいもつくづくいやになるな」「それにしても忌々しい野郎だな...
平林初之輔 「祭の夜」
...忌々しい座元などは真実味がないとか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...女人輕侮の忌々しい心持が...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...半日で帰ってしまった」「忌々(いまいま)しい野郎だな」「聞いただけでも忌々しいだろう...
吉川英治 「醤油仏」
...ぴたと閉(し)めてくれ』『閉まっております』『そうかの、どこから風が洩れるのか』『きょうの寒さは又、格別ですから』『寒かったろう、外は』『今日から十二月です』『うむ』『父上、又、忌々しい者が、同志の中からあらわれました...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...これらの瞥見は尚も忌々しい程記憶に似ていたが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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