...微かなる、しかし打ち消しがたき希望である...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...泡のつぶやきのような微かな音が聞かれた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...沖の微かな燈火が見分けられるのはサモイレンコと従卒とだけで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...微かな香りがした...
R.W. チェンバース R.W. Chambers The Creative CAT 訳 「四風の街」
...それから微かな声が聞こえた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...微かな二種類の光の中で...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...一方の机の脚と畳との間には微かな隙が生じて...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...微かな白い煙りが立ち昇つてゐる...
牧野信一 「F村での春」
...眼をギヨロリとさせて唸りながら微かな笑ひを浮べた...
牧野信一 「心象風景」
...瞬くやうな微かな光を時たま淡く放つだけで...
牧野信一 「籔のほとり」
...何処かで微かな小鳥の声...
宮本百合子 「雲母片」
...既に新しい細胞が微かな活力でうごいていることを感じます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...殘り一パァセントだけの微かな希望は抱いておれる...
三好十郎 「肌の匂い」
......
室生犀星 「抒情小曲集」
...微かな寝息を立て初めるのだった...
矢田津世子 「女心拾遺」
...黒い硬い毛が障子にふれてカサカサというような微かな音をたてる...
矢田津世子 「神楽坂」
...階下の戸がいつも聞き馴れた微かな軋りを立てて開いて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...そこへ行くには、錠口(じょうぐち)があって、父の留守中は、用人でも入れないのに、誰か、微かな物音と、人の気配が中でする...
吉川英治 「柳生月影抄」
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