...仮名遣改定案は――たとへば「ゐ」「ゑ」を廃するは繁を省ける所以なるべし...
芥川龍之介 「文部省の仮名遣改定案について」
...六年間を期して公娼を全廃すると云ふやうな項目が見えました...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年六月号)」
...ある家にては断じて養蚕を廃するに至れり...
井上円了 「おばけの正体」
...七百年の武断政治を廃する...
大隈重信 「憲政に於ける輿論の勢力」
...失敗したからとて断じて事を廃する様な意気地のない振舞(ふるまい)をしたことはない...
大隈重信 「青年の元気で奮闘する我輩の一日」
...突然これを廃することは決して得策でない...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...在来の無鑑査を撤廃するのは不当であると述べていた...
辰野隆 「芸術統制是非」
...封建制度を廃しまたそれにつれて武士制度を廃するようになったことにおいて...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...それには無駄な生徒いじめの訓練的な事は一切廃するがいい...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...法律がそれらの悲しむべき職務を廃する日の近からんことを...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...珈琲と葡萄酒とは帰国の後十幾年に及ぶ今日迄遂に全く廃する事のできぬものとなった...
永井荷風 「砂糖」
...文部省はまったく廃するに非ず...
福沢諭吉 「学問の独立」
...酒飲みでも一旦酒を廃すると汁粉(しるこ)党に変る事がある...
正岡子規 「病牀六尺」
...」前詩を見れば蘭軒は翅(たゞ)に酒を廃するのみならず...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「公認の淫売屋を廃することは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...長子を廃するのは国乱の始めなりと...
吉川英治 「三国志」
...――新像図を私販(しはん)するの罪(摂取不捨(せっしゅふしゃ)の曼陀羅(まんだら))――釈尊を軽んずるの罪――万善を廃するの罪――神霊に背(そむ)くの罪――国家を壊乱(かいらん)するの罪等...
吉川英治 「親鸞」
...殉死の習慣を廃するために埴輪人形を立て始めたということになっているが...
和辻哲郎 「人物埴輪の眼」
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