...それは自分の一生の幕切れとしては...
有島武郎 「或る女」
...いつも幕切れのまえでなければこまる...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人形つかい」
...そしてその幕切れのところで劇の女主人公に躍(おど)りかかると...
岩野泡鳴 「猫八」
...ちゃんと幕切れがあるわけだが...
江戸川乱歩 「断崖」
...幕切れまでのあらすぢをちやんと心得てゐるのである...
太宰治 「道化の華」
...いいかい、オリガは、センチメントおさえて、おさえて、おさえ切れなくなる迄おさえて、幕切れで、どっとせきあげる、それだけ心掛けて居ればいいのだ、あとは尾沼君の言うこと信仰し給え、あれは偉い男だ...
太宰治 「火の鳥」
...小説の結末というものは演劇の幕切れとは異なり...
豊島与志雄 「作家的思想」
...踊りの幕切れのような悩ましい姿態(ポーズ)になります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幕切れで賑やかな舞台でしたから」「与三郎は?」「あれは木戸を動きません」...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...役者がまずいのでいい幕切れにならなかった...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...メイエルホルドが演出したゴーゴリの〈検察官〉の幕切れにそっくりだ...
久生十蘭 「だいこん」
...然し幕切れが受けてゐたからよからう...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「マリウス」の幕切れ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「雛妓」は、幕切れ、よく手が来る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...いよいよ久作も工場へ入る度胸が据って目出度しの幕切れの拍手は...
宮本百合子 「「建設の明暗」の印象」
...女に生れて貴方にめぐり合えないなら、男なんかに生れたくはございません、などという云いまわしは粗末であるが、洒落た女の機微をつかまえているようだのに、このお龍さん、第一幕では不二洋子の劔劇に似て居り、幕切れは、或種の神がかりであるというのは、何と笑止千万でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この音と煙は幕切れのときまでつづく...
三好十郎 「斬られの仙太」
...あの幕切れに影のやうに現はれて...
吉井勇 「青春回顧」
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