...肝心の理科進歩の根底なる研究心の養成は頗る閑却せられて居る...
丘浅次郎 「理科教育の根底」
...「我翁(わがおう)行脚(あんぎゃ)の頃伊賀越(いがごえ)しける山中にて猿に小蓑を着せてはいかいの神(しん)を入(いれ)たまひければ……」つまり芭蕉が閑寂趣味に立脚したことを推称しているのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...それを無事に過ごしたあとの長閑さもまた一入(ひとしお)でわれわれの想像出来ないものがあるであろうと思いながら...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...閑文字と見なすのは...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...その日は閑散であつた...
徳田秋声 「町の踊り場」
...英雄忙時餘閑ありとの諺に洩れず...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...悠々閑々(ゆうゆうかんかん)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...閑の閑たる根岸の里...
中里介山 「大菩薩峠」
...この地に閑山(かんざん)先生が隠棲していることを思い出して...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...如是閑君も其の邊は御容赦あつて...
夏目漱石 「「額の男」を讀む」
...何時(いつ)行ってもこの図書室は閑散でした...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...上ではなお依然として森閑としていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...ひっそり閑としているのが不審らしく...
火野葦平 「花と龍」
...ついこの間シネラリアといふ優しい名前を持つた村境のパーラーで親しい友達と酒を酌み交し貌麗(みめうる)はしい酒注女に長閑なる流し目を送り乍ら悠々と Tavern's Pleasure を味あつてゐた所が...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...随ってこの急がしい旅には二派の反目など誰も考えていられる閑はなかった...
横光利一 「旅愁」
...閑(いとま)があると...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...清隠(せいいん)の閑居に祟りをなすか...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...閑暇(ひま)を見ては稽古に来てくれるのだった...
吉川英治 「松のや露八」
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