...真上に突出(つきで)た山の端(は)に...
泉鏡花 「遺稿」
...天井高き山の端(は)に...
泉鏡花 「印度更紗」
...ときどき山の端(は)からはるか下界(げかい)の海や町が見えるので...
海野十三 「少年探偵長」
...自動車があの山の端を曲ったところで...
海野十三 「蠅男」
...・こゝで寝るとする草の実のこぼれるよい娘さんがゐる村のデパートで・萩さいてそこからなんとうまい水・山寺のしづけさは青栗もおちたまゝおべんたうたべてゐるまうへつく/\ぼうし・若竹伸びきつて涼し地べたへべつたりはらばうた犬へ西日・旅のつかれもほつかりと夕月・蚊帳のなかまで月かげの旅にゐる月が山の端に安宿のこうろぎ・旅も月夜の...
種田山頭火 「行乞記」
...・こんなところに師走いそがしい家が建つ・枯れつくして芭蕉葉は鳴る夜の片隅・遠く鳥のわたりゆくすがたを見おくる・寝しな水のむ山の端に星一つ・あすはお正月の御飯をあたゝめてひとり十二月廿七日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...例のものすごい二日月が山の端(は)にかかっているだけで...
中里介山 「大菩薩峠」
...山の端にしげる岳樺などが...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...余が今見上げた山の端(は)には...
夏目漱石 「草枕」
...ゆふがすみ西の山の端(は)つつむ頃ひとりの吾(われ)は悲しかりけり見渡せば西も東も霞(かす)むなり君はかへらず又春や来(こ)し作歌の年代を知るよしもないが...
長谷川時雨 「九条武子」
...この時雲と山の端(は)とのちょうどまん中にいました...
宮沢賢治 「シグナルとシグナレス」
...右手に上野の山の端(はな)が見え...
森鴎外 「細木香以」
...山の端川の辺に田畠や屋敷がなかったならば...
柳田國男 「地名の研究」
...佐渡での特色は屏風のごとき山の端に...
柳田国男 「雪国の春」
...信濃国大川原の深山(みやま)の中に庵(いほり)して住み侍(はべ)りける谷間(たにあひ)の月をみて〔李花集雑〕いづ方(かた)も山の端(は)近き柴(しば)の戸は月見る空やすくなかるらむけれどこんな御生活の許へも...
吉川英治 「私本太平記」
...山の端に佇(たたず)んだまま...
吉川英治 「新書太閤記」
...山の端にかくれたのか朝の月影はもう見えなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...暮れた入江の丁度眞向う、山の端の空が、半圓形を描いてうす赤く染つて見えた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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