...木部はどうかすると居直るような事をしかねない男だと葉子は兼ねて思っていたからだ...
有島武郎 「或る女」
...框(かまち)の障子を、膝をついて開けると、板に置いた、つつみものを手に引きつけて、居直る時、心急(せ)いた状(さま)に前褄が浅く揺れて、帯の模様の緋葉(もみじ)が散った...
泉鏡花 「薄紅梅」
...」と捻平が坐りながら腰を伸(の)して高く居直る...
泉鏡花 「歌行燈」
...」二人の名家が屹(きっ)と居直る...
泉鏡花 「歌行燈」
...かうして居直ると...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...同時に彼が居直る時でもある...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それはもはやただの文化に於ける自由主義ではなくて文化主義的自由主義にまで居直る...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...之を自ら称すべく居直る必要などは認めない...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...その次に居直るかと思えばそうでもなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...一歩一歩に居直る闖入者の大胆なる態度を...
中里介山 「大菩薩峠」
...イタにかけて居直るなど全くド素人めいたいやなやり方...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...時には居直るほどの強気を持ち合わせているのも...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...居直るような表情に似ていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...酒を飲みたかったからだ」六郎兵衛はそこで居直るように云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...女も居直るなんていふのは...
吉川英治 「折々の記」
...居直る所存だな」と...
吉川英治 「無宿人国記」
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