...又政治家は自己の失敗又は野心をば尤もらしい推理を考え出すことによって正当づけようと企てる...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...ただあまりにクダラない男が尤もらしい顔をして大学の教師などにおさまっているのを見ると...
戸坂潤 「学界の純粋支持者として」
...その時教養とは尤もらしいが極めて退屈な文化人的ポーズに過ぎなくなるし...
戸坂潤 「現代科学教育論」
...つまり現代における思想のエーヤポケット(併し思想というものが何を意味するかに根本問題があるということを予め注意しておこう)を充たすべき或る尤もらしいものでさえあればいいので...
戸坂潤 「思想としての文学」
...文理大でも選手に「熟慮」を促す(尤も文理大当局によると之はデマだそうだが併し至極尤もらしいデマだと云わねばなるまい)...
戸坂潤 「社会時評」
...往々より常識的で尤もらしい通念となるという事実を注意しよう...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...思いの外尤もらしい証拠を提供したがるものですから...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...尤もらしい調子で口上を言つてゐたこと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それには少しばかりワケが御座います」番頭の孫作は尤もらしい調子で口を容(い)れました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御大家の御使者見たいな尤もらしい顏をして入つて來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いかにも尤もらしい阿星右太五郎でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日頃尤もらしい顏をして居るだけに馬鹿馬鹿しくなります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひどく尤もらしい文句がないかな? 何か? 何か? ――)――「それほど仕様のないことなんて考へて見れば...
牧野信一 「鏡地獄」
...相当の思想を持つてゐる者のやうな尤もらしい表情をした...
牧野信一 「スプリングコート」
...」などゝ云ひながら尤もらしい顔付をして...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...部屋の主よりも尤もらしい顔で...
牧野信一 「東中野にて」
...茫漠たる想ひにばかり酔つてゐる己れの存在が周囲の者の内心に如何(どん)な悲しみを与へてゐることだらう――そんな弱々しく尤もらしい屈托などにまで走つた...
牧野信一 「雪景色」
...尤もらしい衣をまとったサタンなのです...
矢田津世子 「反逆」
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