...彼女たちのスタイルは対蹠的だけど、どちらも美しい...
...この小説は対蹠的な二つの世界を描いている...
...彼は対蹠的な二つの見解から議論を始めた...
...この映画は対蹠的な主人公たちの物語だ...
...彼の考えは対蹠的で、どちらが正しいか決められない...
...将来の有声映画製作者にとってはこの二つの対蹠的(たいせきてき)な現象の分析的研究が必要となるであろう...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...俳諧の理解ある嘆美者クーシュー(Paul-Louis Couchoud)はアメリカ文化と日本文化の対蹠的(たいせきてき)なことを指摘し自分らフランス人はむしろ後者を選ぶべきではないかと言っている...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...しかし彼らの立っていた地盤は今の自然科学のそれとはむしろ対蹠的(たいせきてき)に反対なものであったように見える...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...全く対蹠的である言語過程説においては...
時枝誠記 「国語学と国語教育との交渉」
...漱石文化は例えば社会主義やマルクス主義と対蹠的な反対物...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...従ってそれと対蹠的に...
外村繁 「落日の光景」
...それが、ふと、対蹠的な機縁で、或る時の秦啓源の姿をも思い出させた...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...それは諸種のイズムと対蹠的に立つイズムである...
豊島与志雄 「愉快な話」
...それは貧乏神とは全く対蹠的(たいせきてき)な大財閥が一人控えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...まったく対蹠的であるのが面白い...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...この点において対蹠的(たいせきてき)な関係を示している...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...玄関の屋根を間に挾んで岩井の部屋と対蹠的の位置におかれるのである...
久生十蘭 「魔都」
...たとえば江戸川氏や氏と作風を対蹠的に異にする甲賀三郎氏のごときは...
平林初之輔 「「陰獣」その他」
...むしろ対蹠的(たいせきてき)と言っていい位なものだ...
堀辰雄 「聖家族」
...ルーベンスの浅薄さとよろこびの横溢を理解してその対蹠的芸術家として真の大芸術家としてレンブラントを書いているのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...綱豊の性格は殆んど対蹠的である...
山本周五郎 「山彦乙女」
...まったく対蹠的(たいしょてき)に音もない沼のようだった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...これは、まったく、対蹠的である...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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