...しかしその安らかさも...
芥川龍之介 「六の宮の姫君」
...安らかに住んでいた...
竹久夢二 「おさなき燈台守」
...昔あのなんとかいう奴……シメオーノフ=ピーシチクという男もいたっけな……安らかに昇天せんことを」とでも言ってください...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...戰場よりし安らかに我を乘せ去ることなくば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...生地のままの安らかな心地で接することが出来た...
豊島与志雄 「運命のままに」
...私は心安らかにしております...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...善良な悲しげなまた安らかな様子をし...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...安らかな寝息が聞こえてくる...
永井隆 「この子を残して」
...平次は回礼も一段落になった安らかな心持を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...法悦的な安らかさを湛(たゝ)へてゐるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かくと知りたる妾の胸中は、今ここに記(しる)すまでもなきことなり、直ちに重井と泉に向かってその不徳を詰責(きっせき)せしに、重井は益その不徳の本性(ほんしょう)を現わしたりけれど、泉は女だけにさすがに後悔(こうかい)せしにやあらん、その後久しく消息を聞かざりしが、またも例の幻術(げんじゅつ)をもて首尾(しゅび)よく農学博士の令室(れいしつ)となりすまし、いと安らかに、楽しく清き家庭を整(ととの)えおらるるとか...
福田英子 「妾の半生涯」
...再びまた以前の母子差し向いの面倒のない生活に一種の不精から来る安らかさを感じている矢先きでもあったのだ...
堀辰雄 「菜穂子」
...安らかに無何有の境に達して大鼾きをあげてゐる者がある――おそらく夢だけで消えてしまふであらう「ソクラテス学校」――そんな題名の小説を想つてゐる私が...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...どの部屋からも安らかな寝息が洩(も)れていて一人も目醒(めざ)めていなかった...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...もう少し心安らかに身(み)まかりたいから」と答えた人のように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...安らかでありません...
吉川英治 「私本太平記」
...余生安らかに住んではいるが...
吉川英治 「源頼朝」
...大和の安らかな山河はまことに都合がよかった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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