...現にあることとあるを迫ることの孰れをも含んで...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...ヰルソンの民族主義とカイザー・ヰルヘルムの汎獨乙主義とは孰れが正當であるか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...孰れにしても情事の中に溢れるほどの充實を感ぜずして...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...實例としては孰れも承認する事が出來ないけれども――僕が確に「光榮」として受納するところである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...孰方(どちら)とも真実(ほんとう)だらう...
薄田泣菫 「茶話」
...孰方(どつち)も危険が附(つ)き纏(まと)つてゐるだけに...
薄田泣菫 「茶話」
...孰方(どちら)の家でもそんなことは許すべくもなかったので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...孰方(どっち)つかずに衝(つ)っ立ったままの私の顔を見上げながら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...二人はとうとう孰方(どちら)からも物を云いかけませんでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...あの私から借った英語の本見て幾通りもの方法やってみたところが孰(ど)れもあんじょう行かんらしいので...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...けど孰方(どっち)やいうたら...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...孰方(どっち)なとお前の心がけ次第やで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...孰(どつち)がおいしい?」蝶子がきくと...
徳田秋声 「チビの魂」
...「孰(いず)れ日月未(いま)だ地に墜ちず候えば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...孰(いづ)れとも言はれないと噂されました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして人はその孰(いづ)れか斎にして孰れかたかなるを辨ずることを得なかつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...孰れ動く時には何かしら出て來る...
森林太郎 「混沌」
...世孰れか之を庶幾し...
横瀬夜雨 「花守」
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