...妻は堪らなくなつて...
伊藤左千夫 「奈々子」
...堪らなくふうわりしてゐる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...無性に人物画が描きたくて堪らなく...
上村松園 「想い出」
...堪らなくなって私は起ち上って...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...しかも今に返す由もない過去の生活の目撃者であり關係者である誰かに會いたくて堪らなくなり...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...私は堪らなくなって...
豊島与志雄 「悪夢」
...私は自分の姿を堪らなく惨めに感じ...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...自分自身が堪らなく惨めな気がした...
豊島与志雄 「子を奪う」
...……私は自分自身が堪らなく惨めな気がします...
豊島与志雄 「反抗」
...矢も楯も堪らなくて結城素明君を唆かして中禪寺の湖水に舟を浮べて恐しい長篇の長歌を作つた...
長塚節 「記憶のまゝ」
...お白粉をべた/\となすつておふくが妹の羽織を借りて行つた所が途中で土掘りをして居た若い衆が借着をして來たといつては笑つて踊つたり跳ねたりしたことがあつたといふのをおせいが考へ出しては堪らなくなつて笑ふのである...
長塚節 「十日間」
...その昔のままなのが堪らなく懷(なつか)しくつてね...
南部修太郎 「猫又先生」
...どうも堪らなくお前は汗臭いぞ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼は俥が関はず走るのが堪らなくなつて...
牧野信一 「池のまはり」
...」森野は堪らなくなつて...
牧野信一 「街角」
...といふことが堪らなく気になるのだつた...
牧野信一 「妄想患者」
...その呼吸(いき)が堪らなく臭い事を発見したので最初からウンザリした...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...胸の中は空っぽになってわくわくと込み上げる様になる――遂、堪らなくなって、ハアーと大きく息を吸うと胸の中の汚いものがすっかり嘔き出されたようにすがすがしい気持になって、虐げられた心臓は嬉しそうに生れ変ったような新らしい力でドキンドキンと動き出す...
蘭郁二郎 「息を止める男」
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