...幾十年もしくは幾百年幾千年の因襲的(いんしゅうてき)法則をもって個人の権能を束縛する社会に対して...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...因襲的な感情のあるばかりであった...
石川啄木 「弓町より」
...よし儀礼的因襲的に用いられるばあいがあるにしても...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...意識してかせずしてか儒者風の因襲的思想に気がねをしている様子さえも見られるのではあるまいか...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...過去の支那に行われていた因襲的な考が...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...最早向(さ)きの因襲的偶像...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...あるいは大多数の人は因襲的の妥協に馴れて別にどうしようとも思わなかった...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...過去何百年来歌舞伎(かぶき)や講談やの因襲的教条によって確保されて来た立ち回りというものに対する一般観客の内部に自然に進行するところのリズムがまさしくスクリーンの上に躍動するために...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...因襲的に二つの世界は截然(せつぜん)と切り分けられて来た...
寺田寅彦 「科学と文学」
...最も因襲的な作品であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...多年の厳しい制度の下(もと)にわれらの生活は遂に因襲的に活気なく...
永井荷風 「妾宅」
...因襲的な信仰になっているらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...行為的直観の立場から我々の自己の因襲的な先入見...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...因襲的立場以上のものは...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...因襲的な鑑賞と歴史とが覆えされる時は来るでしょう...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...因襲的につつましやかな日本婦人の血を受け継いだ彼女たちの大部分は...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...虚飾に流れていた前代の因襲的な気風に対して...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...三現代の因襲的道徳と機械的教育は吾人の人格に型を強いるものである...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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