...善哉、よくやったね...
...彼女の演奏は善哉でした...
...この本には、仏教用語によくある「善哉」という言葉が存在する...
...古くからの言葉である「善哉」は、今でも宗教的な場で使用されている...
...「善哉、環境を守ろう」というスローガンがある...
...善哉(ぜんざい)をつくって大盤振舞いをしたりする...
梅崎春生 「狂い凧」
...さてその二代将軍頼家公すなはち後に出家して二品禅室さまには、一幡、善哉、千寿などのお子がございましたが、御長子の一幡さまは、例の比企氏の乱の折に比企氏の御一族と共に北条氏に殺され、御三男の千寿さまも、のちに信濃国の住人泉小次郎親平などの叛謀に巻き込まれ、まもなく出家し栄実と号して京都に居られましたが、またもや謀反の噂を立てられ、京の御宿舎に於いて自殺をなさいまして、御次男の善哉さまはそのやうな御難儀にも遭はず、すくすく御成長なさつてゐたといふわけになるのでございますが、この善哉さまは、元久二年十二月、六歳の暮に、御祖母の尼御台さまの御指図に依り鶴岳八幡宮寺別当尊暁さまの御門弟として僧院におはひりになり、翌る建永元年に、やはり尼御台さまのお計ひに依り、将軍家の御猶子にならせられたのださうでございます...
太宰治 「右大臣実朝」
...夜、酔つぱらひが近づいて呼びかけた、私はぢつとして動かなかつた、善哉善哉、其調子其調子!長生すれば恥多しといふ、あゝ私は生き過ぎてゐる、あまりに恥が多い、恥の多い一生、ただ幸にして、私はまだ恥を失はない...
種田山頭火 「一草庵日記」
...行楽日の行楽人、善哉、善哉...
種田山頭火 「一草庵日記」
...先日来、だいぶだらしがなかつた、今日は酒を慎しみ気持を引きしめて勉強した、善哉、々々...
種田山頭火 「一草庵日記」
...夜おそく樹明君来庵、何か胸に痞えるものがあるらしく、頻りに街へ行かう、大に飲まうとすゝめたけれど、私は頑として応じなかつた、とう/\諦めて寝てしまつた、善哉々々...
種田山頭火 「其中日記」
...あるだけ飲む、酔ひつぶれてしまつた、善哉々々...
種田山頭火 「其中日記」
...善哉々々!政府対議会(軍部対議会といつた方が痛切だらう)...
種田山頭火 「其中日記」
...空々寂々、善哉々々...
種田山頭火 「其中日記」
...私は近来水の句がだん/\出来るやうになつた、善哉々々...
種田山頭火 「其中日記」
...夕方、やあさんが思ひがけなく子を連れて来訪、愛宕様に禁酒の願掛をしたといふ、善哉々々、矢島家万歳である、自から誓つた事は必ず自から守りたまへ、私は改めて君を見直すことにする...
種田山頭火 「其中日記」
...「善哉善哉(ぜんざいぜんざい)...
夏目漱石 「虞美人草」
...御霊の善哉屋(ぜんざいや)の餅搗(もちつき)か何かして居る角力取(すもうとり)が仲裁に這入(はいっ)て来て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...○長い長い話をつづめていうと、昔天竺(てんじく)に閼伽衛奴(あかいぬ)国という国があって、そこの王を和奴和奴王というた、この王もこの国の民も非常に犬を愛する風であったがその国に一人の男があって王の愛犬を殺すという騒ぎが起った、その罪でもってこの者は死刑に処せられたばかりでなく、次の世には粟散辺土(ぞくさんへんど)の日本という島の信州という寒い国の犬と生れ変った、ところが信州は山国で肴(さかな)などという者はないので、この犬は姨捨山(うばすてやま)へ往て、山に捨てられたのを喰うて生きて居るというような浅ましい境涯であった、しかるに八十八人目の姨を喰うてしもうた時ふと夕方の一番星の光を見て悟る所があって、犬の分際(ぶんざい)で人間を喰うというのは罪の深い事だと気が付いた、そこで直様(すぐさま)善光寺へ駈(か)けつけて、段々今までの罪を懺悔(ざんげ)した上で、どうか人間に生れたいと願うた、七日七夜、椽の下でお通夜して、今日満願というその夜に、小い阿弥陀(あみだ)様が犬の枕上に立たれて、一念発起の功徳(くどく)に汝が願い叶(かな)え得さすべし、信心怠(おこた)りなく勤めよ、如是畜生発菩提心、善哉善哉、と仰せられると見て夢はさめた、犬はこのお告(つげ)に力を得て、さらば諸国の霊場を巡礼して、一は、自分が喰い殺したる姨の菩提を弔(とむら)い、一は、人間に生れたいという未来の大願を成就(じょうじゅ)したい、と思うて、処々経めぐりながら終に四国へ渡った、ここには八十八個所の霊場のある処で、一個所参れば一人喰い殺した罪が亡びる、二個所参れば二人喰い殺した罪が亡びるようにと、南無大師遍照金剛と吠(ほ)えながら駈け廻った、八十七個所は落ちなく巡って今一個所という真際(まぎわ)になって気のゆるんだ者か、そのお寺の門前ではたと倒れた、それを如何にも残念と思うた様子で、喘(あえ)ぎ喘ぎ頭を挙げて見ると、目の前に鼻の欠けた地蔵様が立ってござるので、その地蔵様に向いて、未来は必ず人間界に行かれるよう六道の辻へ目じるしの札を立てて下さいませ、この願いが叶いましたら、人間になって後、きっと赤い唐縮緬(とうちりめん)の涎掛(よだれかけ)を上げます、というお願をかけた、すると地蔵様が、汝の願い聞き届ける、大願成就、とおっしゃった、大願成就と聞いて、犬は嬉しくてたまらんので、三度うなってくるくるとまわって死んでしもうた、やがて何処よりともなく八十八羽の鴉(からす)が集まって来て犬の腹ともいわず顔ともいわず喰いに喰う事は実にすさましい有様であったので、通りかかりの旅僧がそれを気の毒に思うて犬の屍(しかばね)を埋めてやった、それを見て地蔵様がいわれるには、八十八羽の鴉は八十八人の姨の怨霊(おんりょう)である、それが復讐(ふくしゅう)に来たのであるから勝手に喰わせて置けば過去の罪が消えて未来の障(さわ)りがなくなるのであった、それを埋めてやったのは慈悲なようであってかえって慈悲でないのであるけれども、これも定業(じょうごう)の尽きぬ故なら仕方がない、これじゃ次の世に人間に生れても、病気と貧乏とで一生困(くるし)められるばかりで、到底ろくたまな人間になる事は出来まい、とおっしゃった、…………………というような、こんな犬があって、それが生れ変って僕になったのではあるまいか、その証拠には、足が全く立たんので、僅(わずか)に犬のように這い廻って居るのである...
正岡子規 「犬」
...四終りに一言するは、古來朱門を蓮花に准えた事で、例えば佛説祕密相經下に、爾時、世尊大盧遮那如來、讃二金剛手菩薩摩訶薩一言、善哉善哉金剛手、汝今當レ知、彼金剛杵住二蓮花上一者、爲レ欲三利樂廣大饒益施二作諸佛最勝樂一、是故於二彼清淨蓮華之中一、而金剛杵住二於其上一、乃入二彼中一、發二起金剛一眞實持誦、然後彼金剛及彼蓮華二事相撃、成二就二種清淨乳相一一謂二金剛乳相一、二謂二蓮華乳相一、於二二相中一出二生一大菩薩善妙之相一、次復出二生一大菩薩猛惡之相一、菩薩所レ現二種相者、但爲三調伏利二益一切衆生一、由レ此出二生一切賢聖一、成二就一切殊勝事業一などとあつて、最後に世尊大盧遮那如來即説レ偈曰、快哉妙樂無二首上一、諸有二正士一應當レ修、今此祕密妙法門、有二罪染一者不レ應レ受、祕密蓮華此無レ上、金剛嬉戯即彼法、金剛蓮華教亦然、總攝二盧遮那智一とある...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...善哉善哉(よいかなよいかな)...
吉川英治 「三国志」
...(善哉(よいかな)! 満足満足)と欣ぶにちがいない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...善哉々々と今宵も早く戸をしめて円陣を作つた...
若山牧水 「木枯紀行」
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