...本所(ほんじよ)でも名高い食物屋(くひものや)は大抵(たいてい)この界隈(かいわい)に集つてゐたらしい...
芥川龍之介 「本所両国」
...世界に名高いものだが...
薄田泣菫 「茶話」
...仏蘭西の名高い香料師のシヤラボオ博士だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...暢気で無頓着で名高いこの画家は...
薄田泣菫 「茶話」
...向うの方ですし……欧州で名高い大金持のお嬢様だと...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...B達はその名高い渓谷をそのまゝ通り越して...
田山録弥 「山間の旅舎」
...名高いイタリアの民謡である...
寺田寅彦 「柿の種」
...名高いありがたい神父さまだ...
豊島与志雄 「エミリアンの旅」
...天狗(てんぐ)はまた名高い酒好きなものですから...
豊島与志雄 「天狗の鼻」
...谷中天王寺と瑞輪寺には名高い八重咲の桜があったと云う...
永井荷風 「上野」
...熱い頬と頬を寄せて胸ときめかせながら写し絵の濡れ場に見入っている役者のような若旦那と柳橋に艶名高いうら若い美妓と...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...多くの捕り方に取り囲まれしを、巧みに遁れ、拙者、眼前に現れましたで、引っ捕えて突きだそうと、存じましたなれど、聞けばこの者、当時、大江戸に名高い、例の怪賊、闇太郎に紛(まぎ)れなき由、承わって、御隠居さまへ、御土産(おみやげ)として召し連れました次第でござりまする」「何に? 闇太郎――?」と赭ら顔の老人の唇から、その刹那、流石(さすが)に、愕きの叫びが洩れた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...一名聖(セント)ジョージの馬ともいいこの菩薩は毒竜退治で名高い...
南方熊楠 「十二支考」
...十六世紀に名高い医者兼哲学者で著述も多かったが...
南方熊楠 「十二支考」
...楽器類のことは玉鬘夫人の実父の太政大臣が引き受けて名高いものばかりが集められてあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...題材は彼(か)の名高い七難七福の図に似たもので...
森鴎外 「渋江抽斎」
...彼はその近くに名高い「八橋(やつはし)の古蹟」という名所があるのを思いだした...
山本周五郎 「日本婦道記」
...雲助やごまの蠅や関所ぬけやまたは種々のかたき打だの武勇伝などと聯想されがちであったこの名高い関所道も終に旧態を改めねばならなくなったのかと思いながら...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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