...あたりは名状しがたい明さが満ちあふれてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...名状しがたい嫌な氣持が伴ふ...
田畑修一郎 「南方」
...名状しがたいような興味はむしろ他の点に...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...面窶(おもやつ)れのした様は何とも名状しがたいほどだが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...顔に一種名状しがたい強さがある点とで...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...この名状しがたい合金を造るに協力する際に於て...
ボードレール 富永太郎訳 「人工天国」
...しかしなんのために書くのか? 名状しがたいものを書くことができようか?……しかしそれができようとできまいと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...窈然(ようぜん)として名状しがたい楽(たのしみ)がある...
夏目漱石 「草枕」
...自分は不意に名状しがたい不愉快に襲われた...
夏目漱石 「行人」
...総身(そうしん)が名状しがたい圧迫を受けて...
夏目漱石 「それから」
...彼は鶏卵(たまご)とも蛙(かえる)とも何とも名状しがたい或物が...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...なんとも名状しがたい感動に打たれてしまふ! まるで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...何とも名状しがたい気持ちを抱いて...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...せかずに書いてゆく心持は名状しがたい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それとも柔らかい名状しがたい別な生きものであり...
室生犀星 「幻影の都市」
...名状しがたい華奢なナイフの踊りのように見えて来るのだった...
横光利一 「旅愁」
...何とも名状しがたい物音と凄愴(せいそう)の気にくるまれて来たのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...なんとも名状しがたい復讐の殺気に燃えていたのだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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