...手で触れがたく名状しがたい...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...名状しがたい嫌な氣持が伴ふ...
田畑修一郎 「南方」
...彼女が到着した日に感じた名状しがたい恐怖が鋭くぶり返した...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...と思えば他の男のことは不思議になんとも感じないのに、ただそればかりが愛情の妨げになって、名状しがたい、浅ましい汚辱を感じて堪えられない...
近松秋江 「うつり香」
...彼は名状しがたい心地になっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ほとんど名状しがたいくらいに真黒になった芋屋で...
夏目漱石 「坑夫」
...万歳がとまると共に胸の中(うち)に名状しがたい波動が込み上げて来て...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...総身(さうしん)が名状しがたい圧迫を受けて...
夏目漱石 「それから」
...彼は鶏卵(たまご)とも蛙(かえる)とも何とも名状しがたい或物が...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...何とも名状しがたい熱い涙が湧くやうに...
林芙美子 「夜福」
...氷のような空気と名状しがたい悪臭とが相まって...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...いってみれば毎晩ひとつずつ即席の難題を突き付けられているような何ともかとも名状しがたい辛さ...
正岡容 「小説 圓朝」
...そして名状しがたい畏怖の念でガバと起き上った...
松永延造 「職工と微笑」
...彼にとって名状しがたい快楽だからである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...この名状しがたい感覚を...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...名状しがたい美しい無我で花びらを呼吸とともに収縮させ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何とも名状しがたい卒伍(そつご)の感情をふくんでいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...なんとも名状しがたい復讐の殺気に燃えていたのだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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