...「何故那に狼狽(うろた)へたらう? 吉野さんが被來(いらしつ)てゐたとて! 何が怖かつたらう! 清子さんも可笑しいと思つたであらう! 何故那に狼狽(うろたへ)たらう? 何も譯が無いぢやないか!」理由は無い...
石川啄木 「鳥影」
...前から見ても後から見ても此の上ない様子だと思ってホクホク物で居るのも可笑しい...
井原西鶴 宮本百合子訳 「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」
...「なにが変だ」と教授は一郎の胸倉(むなぐら)をとったが「うん、これは可笑しい...
海野十三 「恐怖の口笛」
...辻川博士? それア可笑しい...
海野十三 「地球盗難」
...自分の演(や)りもしない動作をしているなんて可笑しいじゃないか...
海野十三 「不思議なる空間断層」
...ひつくりかへつて居るのが可笑しいやうに...
千家元麿 「自分は見た」
...その燃えるやうな緑の卵や可笑しい斑點のある卵を...
太宰治 「思ひ出」
...可笑しいんですよ...
田中貢太郎 「蟇の血」
...可笑しいでせう?」涙顔(るいがん)を拭きもせずそのまゝで笑つて...
田山録弥 「時子」
...そんな可笑しい考えが浮かんだのである...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...こいつは猶更可笑しいぞ...
豊島与志雄 「神棚」
...どうも可笑しいと思ひました...
内藤湖南 「應仁の亂に就て」
...何がそんなに可笑しいんだ」「へエ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夫れでも欲があるから可笑しい...
樋口一葉 「わかれ道」
...別段可笑しいこともなかつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...そのおやじの表情はおじいさん似だから可笑しいものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...お前が困るのは可笑しいよ...
森本薫 「華々しき一族」
...あれは?』すこし可笑しいのを怺(こら)えながら一学が訊ねると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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