...「何故那に狼狽(うろた)へたらう? 吉野さんが被來(いらしつ)てゐたとて! 何が怖かつたらう! 清子さんも可笑しいと思つたであらう! 何故那に狼狽(うろたへ)たらう? 何も譯が無いぢやないか!」理由は無い...
石川啄木 「鳥影」
...あんまり可笑しいので...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...あとで考えると可笑しいようでもあるが...
大杉栄 「獄中消息」
...可笑しい話ではないか...
種田山頭火 「行乞記」
...その退屈という言葉が可笑しいと云って...
豊島与志雄 「変な男」
...死んでから急いだつてなんにならう……だがこんなことを考へるのも可笑(おか)しい、うん、可笑しい...
中原中也 「亡弟」
...何だか元禄(げんろく)時代の色男の様で可笑しいな...
夏目漱石 「それから」
...これが三千五百石のお部屋樣と聞くと少し可笑しいくらゐです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何がそんなに可笑しいのどす? えゝ笑ひ顏して...
林芙美子 「風媒」
...可笑しいと思ひます」笹原は飮みかけた紅茶茶碗を宙に浮かしたまゝ大きい眼をしてぢつと早苗の顏を眺めてゐた...
林芙美子 「風媒」
...「『藪の鶯』このかた」六月六日ゆうべは可笑しいでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それで雨に弱いって可笑しいと云ったら曰く「やっぱり皮んなっちまうと駄目ですなア」九月八日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕九月八日さすがに八十度を越しても二三度という涼しさになりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これは可笑しいぞと思うと気をつけるでもなく前の方に手を廻すと...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...殊に可笑しいのは...
森鴎外 「心中」
...未納 そうかしら、でも可笑しいわ...
森本薫 「華々しき一族」
...可笑しいじゃありませんか...
森本薫 「みごとな女」
...「すみの端唄のどこが可笑しいんだ」「おちつけよ...
山本周五郎 「ひとでなし」
...あれは?』すこし可笑しいのを怺(こら)えながら一学が訊ねると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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