...君は戀人を口説く前に酒を飮む男を卑怯だと許り貶して了ふ氣なのか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...太鼓の音に村中の老人(としより)達が寝つかれぬと口説く...
石川啄木 「天鵞絨」
...イヤな奴が惚れて居て口説くんだネ...
泉鏡花 「いろ扱ひ」
...ハラハラと涙を流してかき口説くのだ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...なおもかき口説く...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...彼の切ない思いをかき口説くのであった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...火事場泥棒の如きかかる輩(やから)は芸者を口説くにも容貌や芸なぞは二の次にして金まはりのよささうな女にねらひをつけ...
永井荷風 「桑中喜語」
...女を口説くのに開けっ放しと言う法は無い」「本当に口説く積(つも)りかえ...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...精一杯に口説くのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一体だれでしょう」お雪は八五郎の袖にすがりついてこうかき口説くのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...同じ口説くんでも荒っぽいから大変で」「――」「うっかり湯の帰りが遅かったりすると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...力つくで娘を口説くなんて根性じゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...算盤(そろばん)ずくで女の子を口説く野郎なんかは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...綿々とコン吉をかき口説くのであった...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...にやけた声で、しかし、威嚇(いかく)するように、善助を口説く...
火野葦平 「花と龍」
...怖(こ)わ面(おもて)で口説くのはいやだねえ――おいらの気持をじきに判ってくれて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...綺麗な女の方から男を口説く場面が多かつたが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...掻口説く声が、もっと蠱惑(こわく)的に暖く抑揚に富み――着物を脱いでからの形は、あれほかの思案のつかないものだろうか...
宮本百合子 「印象」
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