...残していくのは危ういと思えたからだ...
東健而訳 大久保ゆう改訳 「瀕死の探偵」
...自分らの生存が危ういという場合のみに限られてある...
丘浅次郎 「人類の生存競争」
...最初私がこの観音の灰燼(かいじん)に帰しようとする危うい所をお扶けしようとした一念が届いて...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...して見ると西洋の絵画史が今日の有様になっているのは、まことに危うい、綱渡りと同じような芸当をして来た結果と云わなければならないのでしょう...
夏目漱石 「創作家の態度」
...もう危うい...
夏目漱石 「野分」
...危ういところで向う岸へ這い上がって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ロープをまわした背中の痛みは、もはや痛みを通り越してほとんど無感覚になって、危うい状態だ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...危ういところを(のが)れましたが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...左右太の一命が危ういという事態は...
吉川英治 「大岡越前」
...思えば危うい限りだった小柳生の城も――天慶(てんぎょう)以来つづいて来た柳生ノ庄七千石の領土も――ために...
吉川英治 「剣の四君子」
...もうわれらは二里の余もうしろに捨てられている」「危ういぞ...
吉川英治 「三国志」
...危うい一戦だった」と...
吉川英治 「三国志」
...おお佐分利五郎次(さぶりごろうじ)の組子(くみこ)はやぶれた、ああ足助主水正(あすけもんどのしょう)もたちまち袋(ふくろ)のねずみ……」「なんの、余(よ)が四天王(てんのう)じゃ、いまにきっと盛(も)り返して、あの手の野武士をみな殺しにするであろうわ」「危(あや)ういかな、危ういかな、かしこの窪地(くぼち)へ追いこまれた猪子伴作(いのこばんさく)、天野刑部(あまのぎょうぶ)、その他十七、八名の味方の者どもこそ、すんでに敵の術中(じゅっちゅう)におちいり、みな殺しとなるばかり」「や、や、や、や、や!」「おお!殿(との)にもご用意あれや、早くも伊那丸(いなまる)の駕籠(かご)を目がけて、総勢(そうぜい)の力をあつめてくるような敵の奇変(きへん)と見えまするぞ」「お、お、お、民蔵(たみぞう)民蔵、汝(なんじ)になんぞ策(さく)はないか」梅雪(ばいせつ)のようすは、にわかにうろたえて見えだした...
吉川英治 「神州天馬侠」
...(危うい哉(かな))と...
吉川英治 「新書太閤記」
...危ういことだ」秀吉がこう呟(つぶや)いている間に...
吉川英治 「新書太閤記」
...危うい一命を助けられた私ども父子は...
吉川英治 「新書太閤記」
...その危うい野火の中から...
吉川英治 「親鸞」
...年も七十に近く、氏(うじ)の長者として、また朝廷の元老として、何事にまれ、この危うい世を、どうしたら穏やかに治め得るだろうかと、さすがは、憂慮にたえない立場にあった...
吉川英治 「平の将門」
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