...別嬪(べっぴん)さんの...
泉鏡花 「婦系図」
...江戸にも珍らしい別嬪(べっぴん)で有った...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...その別嬪の証人と云うのは...
大阪圭吉 「あやつり裁判」
...よほどの別嬪(べっぴん)に違いない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...罪も、咎も無い、あの別嬪が、巻きぞえ食うなんて――俺(おら)あ、あの女に手を折られたのじゃねえ、だから怨みもねえのに、畜生っ――何うしてあんな別嬪の、可愛らしいのがいやがったんだろう...
直木三十五 「南国太平記」
...河井さんは此がおゑんさんというて別嬪の仲居だといつた...
長塚節 「菜の花」
...別嬪(べっぴん)だろう」と宗近君は糸子に調戯(からかい)かける...
夏目漱石 「虞美人草」
...しかもなかなか別嬪(べっぴん)がいますぜ...
夏目漱石 「行人」
...別段別嬪(べっぴん)とは思わないが...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...それほど別嬪(べっぴん)ではないが...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...ああそれもええなあ、あんた、この頃何やかやでごてごてし、ゆっくり風呂を浴(あ)びるということもない、今日はもう別に用もなし、温泉にでも浸って来ようか、だが別嬪なんか、そんなものはどうでもよいぞ、と彦太郎が答えると、どうでもよいことはあるまい、彦さんも昔はなかなかやったもんだからな、と云って卯平は彦太郎の肩をとんとつき、大声を立てて笑った...
火野葦平 「糞尿譚」
...おれの別嬪さん!女房(かみさん)連や馬鹿な手合は何を言ふやら分つたものぢやないよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...おれの別嬪さん! そして世界ぢゆうで一番幸福な夢を御覧! だがどんな夢だつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「妻君の妹です……内で見たよりか余程(よっぽど)別嬪(べっぴん)に見える」「別嬪も別嬪だけれども...
二葉亭四迷 「浮雲」
...そんな別嬪さんがゐるかしら...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...そんな安っぽい人じゃないのよ」「オヤオヤ……ガッカリ……」「それあトテモ素敵な別嬪(べっぴん)さんですよ...
夢野久作 「一足お先に」
...おつやという別嬪(べっぴん)が居る...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...君んとこの御新造さんは」「あなたんとこのと同じでさ」「いやはや」「全くわたしにとっちゃ申し分なしの別嬪でしょうな...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??