...ばかが……恥さらしなまねをしやがって……顔を洗って出直して来い」そういって倉地は捨てるように葉子を寝床の上にどんとほうり投げた...
有島武郎 「或る女」
...弦光は坐り直して、「出直しだ、出直しだ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...それからまたゆっくり出直したら...
太宰治 「正義と微笑」
...それなら面倒でももう一度出直して何々君に紹介状を貰って来て下さい...
谷崎潤一郎 「客ぎらい」
...出直して来ますよってに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...もうすぐ帰りますよ」「それでも……では出直して参りましょう」「いいえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...又出直して來るとしませうか」「誰が歸れと言つたんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「この罰あたりめが! 顔でも洗つて出直して来やあがれ! しやうのない破落戸(ごろつき)野郎め!汝(てめえ)のお袋を見たことはないが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...それからすぐまた出直してくるのであつたが...
堀辰雄 「鼠」
...明日から出直して...
牧野信一 「心象風景」
...かやうな時代にむしろ認識論の問題から出直してみることが却つて新しい哲學の生れてくる契機になるかも知れない...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...一度はもとの故国に帰ってもう一度出直して来るということを考えてみなければならない...
柳田国男 「故郷七十年」
...出直してな」「うそばッかり」「ア痛っ」背なかをどやしつけられて...
吉川英治 「江戸三国志」
...夕方出直して見るがいいや」「でもござろうが...
吉川英治 「剣難女難」
...また改めて出直して来い」「飴(あめ)でも食らえ!」こんがらは一笑のもとに突ッ刎ねて...
吉川英治 「剣難女難」
...きっと出直した上にはこの下屋敷を踏み潰(つぶ)してくれるから覚えておれ」溝口以下の者は...
吉川英治 「剣難女難」
...その分ならば出直して――」と大将馬超も逃げるしかなくなった...
吉川英治 「三国志」
...またひそかに出直して行つたと見える...
若山牧水 「木枯紀行」
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