...兎に角或自信に到達した...
芥川龍之介 「或旧友へ送る手記」
...兎に角仕合になる為には...
芥川龍之介 「好色」
...兎に角に予は抽象の生活を愛する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...そばへ行つて、「兎に角、ねえ、奧さん、これから大野君の家へ行つて、あいつによく以後こんなことをしないやうに話して貰ふつもりですから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...考へても見給へ、二三年間に二度も燒けて、兎に角、これだけの新築が出來たのではないか? 月々の發行部數で云へば、優に毎月儲けてをるのだが、負債を返してをるのだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...」「あれは、兎に角、今度の地盤を固めて置く必要があるから、どこへ行つても、ぬかりのない人物だ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...兎に角、まだ其頃までは幕府の勢力があつたので其御用となることは、さういふ人達に取つては非常な榮譽であつたのである...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
...兎に角難渋なのは...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...兎に角、結果をはっきりと見てみたい、そういう要求がむずむずしてくるのを、私はどうすることも出来なかった...
豊島与志雄 「悪夢」
...兎に角僕は馳けるようにして...
豊島与志雄 「道連」
...兎に角さういふことで...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...兎に角、思いもよらぬ事から、十一代前の祖先、当時三百石を食(は)んだ、旗本江柄三十郎宗秋の書き遺した記録を発見して、あまりの不思議な物語に、私自身すっかり面喰って居る次第で、今晩此の席で申し上げるのも、実は皆さんに聞いて頂いて、こんな奇怪なことが、本当にあるものかどうか、それを判断して頂き度い為であります」話は大分大袈裟です...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...返つて來る見込でもあると言ふのか」「兎に角...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何といつても兎に角暑い...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...兎に角、腹が減ってゐる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...兎に角ついて来て...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...兎に角兄貴を見舞つたら早速また東京へ逃げ出すのだ...
北條民雄 「青年」
...兎に角決して暴風の最ちゆうにこのヘルセツゲンの山の巓から見たのではあるまい...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
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