...いまでも残っているそのときのひたいの傷あととともに...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...おそろしい大きな傷あとがあらわれた...
海野十三 「金属人間」
...心臓の上にピストルで撃ったらしいひどい傷あとがあった...
海野十三 「少年探偵長」
...たぶん戦争で受けた傷だろうと思う口のそばの大きな傷あとを妙に下卑て動かしながら...
大杉栄 「日本脱出記」
...これが人間からうけた傷あとか? とうたがわれんばかりの...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...この疑いはいつまでも私の心の奥のほうに小さな傷あとのようになって残っている...
寺田寅彦 「子猫」
...折れた機材どうしが空中でぶつかったときにできたらしい傷あとも一々たんねんに検査して...
寺田寅彦 「災難雑考」
...わざわざ傷あとを作ったりあるいは耳たぶを引き延ばし...
寺田寅彦 「自由画稿」
...誰だって痛い傷あとに改めてさわってもらいたくないからである...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...死骸の胸傷あとを刺したのも勘辨ならねえ野郎だ」「お孃さんに親殺しの罪を被(き)せるつもりだつたのさ」「その野郎は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...顔のどこかにえぐったような傷あとをもっていて...
久生十蘭 「キャラコさん」
...傷あとが中々くっつかなかったり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...成吉思汗(ジンギスカン)その傷あとをなめてくれたじゃあないですか...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...おばさまの左の手に一つの傷あとを見つけたの...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...残酷に時計を手頸(てくび)からもぎ取った瞬間の傷あとだったらしいわ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...茶色になった傷あとを示した...
山本周五郎 「季節のない街」
...いまはもう傷あとも残ってはいないよ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...生涯癒えることのない大きい傷あとを残すことになる...
和辻哲郎 「藤村の個性」
便利!手書き漢字入力検索