...十分にそれを作り上げることが出来ない...
田山録弥 「小説新論」
...新しい純粋国民映画を作り上げるであろう...
寺田寅彦 「映画時代」
...一人の学者の科学的研究というものはたとえて言わば道ばたに落ちた財布(さいふ)を拾うたような簡単なものではなくてたとえばツェペリンの骨組みを作り上げるための一本一本のリベットにたんねんな仕上げをかけるようなものだとぐらいには考えてもらいたいものである...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...種々の醜悪が積み重なって一つの快活さを作り上げること...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その事実を作り上げる一人一人の人についての探求がない...
中島敦 「李陵」
...作品其物を作り上げるを目的として作られた作品のことである...
「予の描かんと欲する作品」
...織りなす文章を作り上げるといふ事に外ならない...
南部修太郎 「氣質と文章」
...不思議な性質をそなえたものに作り上げることにおいて成功したのであろう...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...同市に於て何かの意味で余り評判の好くない医者の総表を作り上げる...
牧逸馬 「土から手が」
...併しそれも最後に本書を作り上げるための準備行爲だつたとすれば...
松村任三 「大植物圖鑑」
...最もよき場面を作り上げるよりもむずかしい――してみれば...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...姫宮の教育は最高の女性を作り上げる覚悟で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かれらは何から何まで全部作り上げることもあれば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...とうていちっぽけな小鳥が作り上げるその巣の精巧さと美しさとまたその効用とを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一切を錯雑にして作り上げる...
柳宗悦 「北九州の窯」
...これを作り上げる者は十四歳の娘ときまっていた...
柳田国男 「こども風土記」
...拙(まづ)い画家も上手な画家も皆自分の心の赴く儘(まゝ)に筆を動かして真面目(まじめ)に自分の世界を作り上げることを楽(たのし)んで居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...松代藩(まつしろはん)のお狼火方(のろしかた)の藩士が五人ほど出張して秋ぐちまでに作り上げる大仕事を督励(とくれい)していた...
吉川英治 「銀河まつり」
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