...何となく恐しくなつて...
芥川龍之介 「煙草と悪魔」
...もとは何となく奧ゆかしさのあつた幻影など云ふものは全く消滅してしまつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...何となく可愛らしくして...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...春も何となく寂しかった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...最初は何となく重々しく...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...何となく左胸部が痛みだしたので...
種田山頭火 「其中日記」
...何となく悄(しを)れた所のある物腰で...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そこらにある家具までが何となく気楽さうに見えるとは!それに...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...「ナニこのごろは邪慳だと……?」ト何となく不平そうで「このごろ! フフムこのごろ!……」両人とも暫時無言...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...それにまた先刻(さっき)占いのはなしから清岡の言った事が何となく気にかかってならぬ矢先...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...何となくどっしりとしているとか...
中谷宇吉郎 「茶碗の曲線」
...何となく捕物の名人らしい貫祿(くわんろく)が備(そな)はつて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...里子が何となくあいまいな職業に就いてゐる事が判つた...
林芙美子 「瀑布」
...又何となく林町の父をも思い出させます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何となく変つた調子の客と言ふ位の印象で)馬車は再びC町の方へ向ふ...
三好十郎 「おスミの持参金」
...何となくダ・ビンチのモナ・リザの微笑ともよく似ている...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...春となる桜の枝は何となく花なけれどもむつまじきかな次のは「源三位頼政家集」にある歌だが...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...何となく眼のさきの暗くなるやうな氣持になつて來た...
若山牧水 「一家」
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