...以ての外のことなりとさんざん御折檻(ごせつかん)を蒙(かうむ)り候...
芥川龍之介 「糸女覚え書」
...お問合せの妻帯などは迚(とて)も迚も以ての外のこと...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...返り忠とは以ての外のお疑い...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...自分の物理学理論の内にそういう弁証法が必要だなどということは以ての外でなければなるまい...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...警視庁の業務執行に立ち入ることが以ての外で...
戸坂潤 「社会時評」
...近所に電話がないわけではあるまいし、泊まるなら泊まると、邸に電話でもするのが当り前なのを、いつまでも引き留めて酒のもてなしをするなど、以ての外だと、非難されても仕方がなく、そういう迷惑をこちらにかけては済むまい……...
豊島与志雄 「早春」
...甲府入りを致したしとは以ての外に候...
中里介山 「大菩薩峠」
...海老蔵などとは以ての外...
中里介山 「大菩薩峠」
...俺がお上から十手捕繩を預かる身分と知つて嫁に來た筈だな」「――」平次の言葉は以ての外でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...吃驚するぢやないか」ガラツ八は以ての外の顏を出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十一「御免蒙らう」源太郎の答は以ての外でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...仙太は以ての外の樣子で斯う極め付けました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分」全龍は以ての外の口振りです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――ましてそんな事を」お酉(とり)は以ての外の顏をするのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...隨分殺生をしたやうで」申松はそれを以ての外の事にして言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殿樣以ての外の御腹立ちで」「お糸といふ召使は返されましたか」「いや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そいつは宜いあんべえに斷わつてくれ」平次は以ての外の手を振るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...立像などとは以ての外である」と大変な剣幕で...
夢野久作 「少女地獄」
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