...何処となく気品に乏しいので...
上村松園 「好きな髷のことなど」
...学資の乏しい貧家の子弟は学問などするものとは思っていないということである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...三十年のあいだ薄い頭脳と乏しい才能を絞って...
徳田秋声 「仮装人物」
...之が又極端に乏しいのである...
戸坂潤 「読書法」
...無味乾燥で変化に乏しいものと言わなければならない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...余りにも曲線が乏しい...
豊島与志雄 「女客一週間」
...わたくしは処世の経験に乏しい彼の女(おんな)を欺き...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...僕よりもまだ余裕の乏しい人が来るんだ」小林は裸のまま紙幣をしまい込んだ自分の隠袋(ポケット)を...
夏目漱石 「明暗」
...人格の乏しい絵だといって...
夏目漱石 「模倣と独立」
...乏しいお小遣で手に入れた...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...お節は、礼心に送るのだと云って、乏しい中から、香りの高い麦粉を包んだり、部屋の隅の自分の着物の下に置いてある、近所の仕立物を片したりして、急にいそがしくなった様に体を動かして居た...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...固(もと)より年月日を詳(つまびらか)にすべきものに乏しい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...多くの人は見方に純度が乏しい...
柳宗悦 「民藝四十年」
...子どもには自制の念が乏しいのは当り前だから...
柳田国男 「こども風土記」
...そしてまた、峰の上へ出れば出るほど、水が乏しい...
吉川英治 「新書太閤記」
...そちもそう考えるか」「思慮の乏しい日幡景親(かげちか)どのと共に惨敗を喫するよりは...
吉川英治 「新書太閤記」
...〈良声〉〈善声〉のじつに乏しいことまで嘆かれるが...
吉野秀雄 「ひとの不幸をともにかなしむ」
...いまその伊奈節がこの日影乏しい秋の渓間に起って居ようとは思わなかった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??