...日本はソ連に対しては決戦戦争の可能性が甚だ乏しい...
石原莞爾 「戦争史大観」
...路用が乏しいものですから...
田中貢太郎 「黄金の枕」
...ことしは菜葉が乏しい...
種田山頭火 「其中日記」
...例の老爺さんの洋灯から出る乏しい光の下に...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...統一性や普遍性に乏しい...
時枝誠記 「国語学と国語教育」
...軽い斜視の乏しい視力の眼付と真白な細面(ほそおもて)の顔とを...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...当世はやりの表情には乏しいので...
永井荷風 「申訳」
...自分より貧苦の経験に乏しい彼女が...
夏目漱石 「道草」
...貧乏な財袋(さいふ)よりもなお乏しい頭の濫費をしつつ無為な日を送っております...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...硝子天井から来る乏しい残陽に翅を光らせながら...
久生十蘭 「昆虫図」
...天真の軟らかみが乏しいとも云えよう...
宮本百合子 「気むずかしやの見物」
...技術が乏しい故に...
柳宗悦 「工藝の道」
...しかも経験の乏しい少年少女に取っては...
柳田国男 「山の人生」
...自分も乏しい家計の中から...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...私の蒙古に就ての予備知識はこんなに乏しいのであるが...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...確とした史證に乏しいことが遺憾である...
吉川英治 「折々の記」
...老先の乏しい身じゃが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...物資の乏しい日本では一般に甚だしい粗食が行われているが...
和辻哲郎 「鎖国」
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