...しかし久しい幽囚の身にとってそんな静かな散歩よりも激しい活動が望ましい...
大杉栄 「獄中消息」
...絶えて久しい赤禿の駒が岳が忽眼前に躍り出た...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...既に久しい前から彼らは収容せられ救われていたかも知れない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...明(めい)を失うてから久しいこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...何でもよほど久しい事のように記憶しております...
夏目漱石 「中味と形式」
...それは我々の久しい間の生活様式に関係があると考えられないであろうか...
三木清 「人生論ノート」
...日本人のように久しい者は稀(まれ)であろうから...
柳田国男 「海上の道」
...沖縄諸島ではなお久しい後まで...
柳田国男 「海上の道」
...年久しいから天然のごとく考えられている...
柳田國男 「地名の研究」
...伝説などの如く久しい間...
柳田國男 「日本の伝説」
...いつかお目にかゝりたいと思つてからすでに久しいのである...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...久しい以前から正木先生の御指導の下に『精神科学応用の犯罪と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...S河口の城主の久しい圧迫から跳ね起きるときが近づいた...
横光利一 「静かなる羅列」
...深淵の潜龍(せんりゅう)という意味か、蛟龍(こうりょう)の池(ち)にひそむは伸びんがためというところか、とにかくそう称されている彼は、「……さて」と、口のうちで呟(つぶや)いたまま、久しい間、秋の空に眼を放ったまま、考えこんでいる面持(おももち)であった...
吉川英治 「剣の四君子」
...相見ぬこと久しいものがあったのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...神戸信孝(かんべのぶたか)の岐阜軍が蹶起(けっき)の機の熟す日を待つこと久しいのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...お久しいことで』『いつぞやは』などと門口でぶつかる挨拶も...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...久しい」「変ったのう」「世の中も...
吉川英治 「親鸞」
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