...不覚にも私は思わず両手で眼をおおうた...
梅崎春生 「風宴」
...不覚にも睡ってしまった...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...不覚にも私は、ずるずる幹づたいに滑り落ちた...
太宰治 「猿ヶ島」
...不覚にもわな/\するばかりで...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...不覚にも現を抜かしたものが...
戸坂潤 「社会時評」
...不覚にも眼に涙をためていたのだ...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...不覚にも言葉尻が濁るのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は不覚にもそれを知らない...
中島敦 「虎狩」
...彼女は不覚にも涙を流したのだった...
久生十蘭 「金狼」
...却って不覚にもお勧めいたしましたが...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...その輪の中心に不覚にも洩らしてしまった柏原富次が...
本庄陸男 「白い壁」
...実に不覚にも訓練が届いていなかった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...曹操は、何思ったか、「全軍、止れ!」と、急に命じ、行軍主簿(こうぐんしゅぼ)を呼んでいうには、「今、不覚にも自分は、みずから法令を出して、その法を犯してしまった...
吉川英治 「三国志」
...不覚にも不意をくって...
吉川英治 「三国志」
...赤壁以来、船団の火攻は、呉が奥の手としているものなのに、不覚にも、呉はこの序戦において、かく大失態を演じてしまったのである...
吉川英治 「三国志」
...ところで兄上は」「不覚にも...
吉川英治 「新・水滸伝」
...不覚にも、私はその一本を長く借覧中、写真まで撮(と)っておきながら、奥付の印行書林の名や、上梓された年代をつい記録しておかなかった...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...不覚にも御主人のお胸のうちを...
吉川英治 「茶漬三略」
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