...主人公の不行跡よりは主婦の感化力の乏しいのを証拠立てる...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...少しでも不行跡を認められては工合が悪い...
江見水蔭 「備前天一坊」
...みだらな不行跡な振る舞は安息日を涜(けが)すものだといふので...
薄田泣菫 「茶話」
...」若旦那の不行跡に就(つ)いて...
太宰治 「酒の追憶」
...幸子は自分の肉身の者の度重なる不行跡(ふぎょうせき)を何として耻を感ずることなしに打ち明けることが出来ようぞ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...M老人の代筆をしてあげる、うれしい手紙を読まされ、うれしい返事を書いてあげた、別れた妻、十五年間、新らしい妻、不行跡、古い妻、――人生は走馬燈のやうに廻転する現実を観た...
種田山頭火 「其中日記」
...細君が不行跡を働いたので夫婦わかれをして...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...すべて娘お染の不行跡から起つたことで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...式部大輔儀常々不行跡に付...
久生十蘭 「鈴木主水」
...自分の不行跡のことをほのめかしたり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...まだ人間の乱暴と不行跡とを真似たことはない...
ジユウル・クラルテエ Jules Clarete 森林太郎訳 「猿」
...後に不行跡のあつた事も聞いてゐるが...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...それを変えようとするのは慥(たし)かに不自然だ」岡村の不行跡が明るみに出...
山本周五郎 「竹柏記」
...――むつの守が不行跡によって逼塞を仰せつけられ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...綱宗の不行跡が公辺(こうへん)にまで聞えたとの評(うわさ)に...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...与九郎の不行跡を諫(いさ)める者は居りませぬかのう」「西村家は大組千二百石で御座るが...
夢野久作 「名君忠之」
...しかし与九郎が不行跡を改めましたならば...
夢野久作 「名君忠之」
...息子の不行跡は、当然、父たる者の家事不取締りということになる...
吉川英治 「松のや露八」
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