例文・使い方一覧でみる「一見すると」の意味

...東京の商人というもの表面より一見すると... 東京の商人というもの表面より一見するとの読み方
伊藤左千夫「家庭小言」

...一見すると宛然（さながら）潜水夫の出来損いのような恰好だ... 一見すると宛然潜水夫の出来損いのような恰好だの読み方
江見水蔭「月世界跋渉記」

...またどの程度不人気なのか？一見すると... またどの程度不人気なのか？一見するとの読み方
ジョージ・オーウェル　George Orwell The Creative CAT 訳「詩とマイクロホン」

...一見すると――エセックスに対する献詞が... 一見すると――エセックスに対する献詞がの読み方
リットン・ストレチー　Lytton Strachey 片岡鉄兵訳「エリザベスとエセックス」

...一見すると、先に例示した取引所における公債についてなした推論を、そのままここで繰り返し得るように思われる...
レオン・ワルラス　Leon Walras 手塚壽郎訳「純粋経済学要論」

...「宇津木様、この辺でございましたな」「そこへ真直ぐに手を伸ばせば……」「それではこの棒で突き出してみますから、そちらで受けて下さいまし」岩の間に淀（よど）みもせず流れもせず、ふわりとしていたものを七兵衛が上から棒で突き流すと、兵馬の足許へ流れて寄ったのは、「おお、たしかに人の片腕」「なるほど、人の片腕に違いございませんな」七兵衛はその片腕を棒の先で砂洲（さす）の上へ掻（か）き上げて、腕を一見すると、意味ありげな笑い方... 「宇津木様、この辺でございましたな」「そこへ真直ぐに手を伸ばせば……」「それではこの棒で突き出してみますから、そちらで受けて下さいまし」岩の間に淀みもせず流れもせず、ふわりとしていたものを七兵衛が上から棒で突き流すと、兵馬の足許へ流れて寄ったのは、「おお、たしかに人の片腕」「なるほど、人の片腕に違いございませんな」七兵衛はその片腕を棒の先で砂洲の上へ掻き上げて、腕を一見すると、意味ありげな笑い方の読み方
中里介山「大菩薩峠」

...この「晒し者」を一見すると卒倒するばかりに気色ばんだが... この「晒し者」を一見すると卒倒するばかりに気色ばんだがの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...けれども、この抱擁が生やさしい抱擁でなかったことは、一見すると、米友がこの犬のために抱きすくめられてしまったとしか思われない...
中里介山「大菩薩峠」

...一見すると矛盾のはなはだしいものと考えられべきはずであるが... 一見すると矛盾のはなはだしいものと考えられべきはずであるがの読み方
原勝郎「東山時代における一縉紳の生活」

...僕らの作品は一見すると... 僕らの作品は一見するとの読み方
堀辰雄「詩人も計算する」

...ラジィゲの才能は一見すると平凡のやうに見えさへするのである... ラジィゲの才能は一見すると平凡のやうに見えさへするのであるの読み方
堀辰雄「レエモン　ラジィゲ」

...一見すると十八九歳位ゐにも見えたが... 一見すると十八九歳位ゐにも見えたがの読み方
牧野信一「茜蜻蛉」

...一見すると狸のやうに落着いて葉巻などを喫してゐるが... 一見すると狸のやうに落着いて葉巻などを喫してゐるがの読み方
牧野信一「熱海線私語」

...一見すると笑つたやうに口もとを引きつらせた... 一見すると笑つたやうに口もとを引きつらせたの読み方
牧野信一「父の百ヶ日前後」

...何故なら、あいつと来たら就中俺の酔態などといふものは顰しゆくしさうな、一見すると、内（うち）に（顔や姿を云ふに非ず）モーゼのやうな厳しさを持つかのやうな犯しがたい紳士なのだから――...
牧野信一「ひとりごと」

...一見すると他奇なきものと見られますが... 一見すると他奇なきものと見られますがの読み方
牧野信一「浪曼的月評」

...一見すると味気ない気もしますが... 一見すると味気ない気もしますがの読み方
牧野信一「浪曼的月評」

...けれどやがて魯粛がたずね当てて呉の宮中へつれて来たのを一見すると...
吉川英治「三国志」