...まばらにさし代えた屋根板と...
有島武郎 「或る女」
...私の思い違いでしょうか」夫人は公園の入口のやや人足(ひとあし)のまばらになった所へ来ると...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...あふことはまばらにあめる伊予簾いよいよ我をわびさするかな我おろかなるながめにも...
薄田泣菫 「独楽園」
...星の光がまばらに寒く光っていた...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...そこにまばらに柳の緑がなびいていたことを...
田山花袋 「日本橋附近」
...参拝者の来るのが始めのうちは引切りなしに続いてくるが三十分もたつと一時まばらになりやがてちょっと途切れる...
寺田寅彦 「雑記帳より(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...黄ばんだ葉をまばらに散り残してる枝の下に...
豊島与志雄 「反抗」
...まばらに建てられた家屋や...
夏目漱石 「行人」
...人通りは殆どまばらになつてゐた...
北條民雄 「道化芝居」
...その昔美しかつた頭髪はまばらに抜け...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...植木でまばらに仕切った地点に達した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...私は陽が極くまばらに散つてゐる朝の林の中へ靴音高く駆け込んだ...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...森の木立の続きがまばらになりながらその辺(あたり)まで延びている...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...いっとき人の往来もまばらになり...
山本周五郎 「季節のない街」
...――そこは赭土(あかつち)に雑草がまばらに枯れているだけで...
山本周五郎 「季節のない街」
...夕顔の花のまばらに白い籬(まがき)の外の暗がりで...
吉川英治 「新書太閤記」
...市を出端(ではず)れると、人もまばらに、空地があって、その先は寺院らしい...
吉川英治 「新書太閤記」
...農家がまばらになり...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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