...人足(ひとあし)もまばらになり...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...あふことはまばらにあめる伊予簾いよいよ我をわびさするかな我おろかなるながめにも...
薄田泣菫 「独楽園」
...別にあとがまばらになったようにも見えないとこういう句意であってこれを俗語に訳してみると「……跡が格別まばらでもありませんでした」というくらいの意味であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...そこにまばらに柳の緑がなびいていたことを...
田山花袋 「日本橋附近」
...両軍とも人数がまばらになっていたけれども...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...或処は少しくまばらになったりしているのは...
永井荷風 「葛飾土産」
...椴松(とどまつ)と闊葉樹(かつようじゅ)とがまばらに立っている原野がつづいている...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...まばらに建てられた家屋や...
夏目漱石 「行人」
...弁慶橋(べんけいばし)で乗り換(か)えてからは、人もまばらに、雨も小降(こぶ)りになつた...
夏目漱石 「それから」
...貧しげな商家農家の百軒あまりがまばらに立ち並び...
「處女作の思ひ出」
...草のようなものがまばらに生えていてその涯に...
久生十蘭 「地底獣国」
...――まばらに人が降りて...
牧野信一 「ゾイラス」
...場末の家まばらに建てられたれば青空は庭の外に拡がりて雲行き鳥翔(かけ)る様もいとゆたかに眺めらる...
正岡子規 「小園の記」
......
八木重吉 「貧しき信徒」
...品物がほんの少しまばらに置いてあった...
柳宗悦 「思い出す職人」
...傍らにまばらに置かれてある絵具皿や硯(すずり)や筆を思えば...
柳宗悦 「民藝四十年」
...雑草や小松がまばらに生(お)い...
吉川英治 「源頼朝」
...みすぼらしい頭髪がまばらにひょろひょろと渦を巻いている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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