...黒地に渦巻く水流と浮動する落花とたなびく雲のたたずまいをあしらい...
犬田卯 「錦紗」
...その最期の地の上空にたなびく原子雲のまわりを...
海野十三 「超人間X号」
...○さて此山をよみたる古哥に(万葉)「いや日子(ひこ)のおのれ神さび青雲(あをくも)のたなびく日すら小雨(こさめ)そぼふる(よみ人しらず)」又家持(やかもち)に「いや彦の神のふもとにけふしもかかのこやすらんかはのきぬきてつぬ(角)つきながら」▲長浜(ながはま)頸城郡(くびきごほり)に在(あ)り...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...わたしはかれらの凍った息の霧がたなびくなかからかれらの機関車のベルの...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...霞たなびく春が訪れると...
高神覚昇 「般若心経講義」
...薄紫によこぐものたなびくひまを眺むればいろなる露を身にあびて笑みつ生るゝ「あした」あり...
土井晩翠 「天地有情」
...かすみのたなびくはるの野べにほほえむすみれのゆかしきかな…………………清らかな涼しい声が日光に震えて...
豊島与志雄 「春」
...數ヶ月前までは數百の煙突からたなびく黒煙のウエーヴであつた...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...はた見知らざる人々をも忘れて東明(しののめ)の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如くはたなびく小旗の如く涕かんかな或(ある)はまた別れの言葉の...
中原中也 「在りし日の歌」
...夕暮深き紫のたなびくほとりへ行ったかも知れぬ...
夏目漱石 「草枕」
...たなびく靄(もや)は長閑(のどか)に...
夏目漱石 「草枕」
...彼女の化粧着の裾が閉じたり開いたりして空中にたなびくその様は彼女が蝶になったような印象を与えた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...安息香の煙のたなびくなかで...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...霧の群島を取り巻く凍える海のように!ああ雲を流す風もないのに雲はたなびく...
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe 「ポオ異界詩集」
...みんなの頭上にたなびく煙草の烟の中へ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...村の上にもたなびく...
吉江喬松 「山岳美觀」
...たなびく雲の高御座(たかみくら)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
...その辺りの秋の蘆荻(ろてき)にたなびく霧の寂寞(せきばく)に惜別の眼を...
吉川英治 「平の将門」
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